台湾・外交部長 「南シナ海問題で中国大陸と協力することはない」

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(台北 15日 中央社)林永楽・外交部長(=写真)は15日、立法院での報告の中で、台湾と中国大陸は隷属関係になく、南シナ海問題で協力することはないと述べ、ベトナムで一部参加者が暴徒化した反中国大陸デモをめぐり、中国大陸側が台湾の人々を保護し、企業の安全を確保すると表明したことについて、この発言を受け入れられないとした。

同日立法院で外交部、国家安全局、僑務委員会が行ったベトナム・ビンズオン省で発生した抗議デモに関する報告の中で、中国大陸国務院台湾弁公室の馬暁光報道官が大陸外交部がベトナム側に対し、ベトナムに滞在中の台湾の人々および企業機構の人身・財産の安全確保を要求したと明らかにしたことが取り上げられた。

これを受け林部長は、「我々と中国大陸は隷属しておらず、南シナ海の問題で協力はない」とし、この立場はベトナム側にも伝えてあると述べ、暴動の発生で台湾のビジネスマンや企業に影響が及んでいることは事実だが、馬氏の発言は受け入れられないと語った。

外交部ではベトナムに滞在する国民が誤って攻撃されることを避けるため、「私は台湾から来ました」などとベトナム語で書かれたシール2万枚を現地で配布することを計画している。

(唐佩君/編集:谷口一康)