――ところでアライアンスMMAでは、この1カ月でUFCやBellatorで戦う選手が、何人もいます。試合のあるファイターは、夕方以降の個人練習がありますが、これだけの数の選手が試合を控えていると、そのオーガナイズだけでも大変ではないですか。

「多くのファイターだけでなく、多くの優秀なコーチがいる。私の仕事は、それぞれのファイターに何がキャンプ中に必要かを考え、正しいコーチの選択をすること。そして、作戦を立てることだ。いつ試合があり、どこにピークを持っていくか――をしっかりと頭に刻み込むことが大切なんだ。技術的な部分は、優秀なコーチ達に任せることができる。何が必要か、どういう風に組み立てていくのかをコーチと話していれば大丈夫だ。

それに知識が豊富なファイターも揃っている。ドミニク・クルーズのように、自分の知っている有効な術を全て、選手達に教える者もいてくれる。それがチーム戦だ。全体練習で手本を示し、その動きを見ることで、何が必要かも見えてくる。全体練習で解剖し、個人練習で作り上げる。MMAは個人戦だけど、チーム・スポーツでもあるんだ」

――まさにアライアンスMMAの練習を見ていると、MMAはチーム総力戦という気がしてきます。ところで、エリックは岡見選手のセコンドにつくので、ブラジルへ向かいますが、その4日前にミルウォーキーでブランドン・ベラがベン・ロズウェルと戦います。

「ミルウォーキーから一度、1日にサンディエゴに戻ってきて2日にブラジルに向かい、到着するのは試合の前日3日になる。大変だよ。でも幸せ者さ(笑)」