サンフレッチェ広島のミキッチ選手が日本人サッカー選手の海外移籍について苦言を呈しています。

安易な海外移籍決断に異を唱える、広島・ミキッチのJリーグ主義。(number)

要は、ヨーロッパのリーグと言っても、Jリーグよりレベルが高いとは限らない。それにも関わらず、ヨーロッパだからという事で安易に移籍しているように見える選手が少なくないという事が言いたいらしいです。

海外への移籍については、二つの問題があると思います。ひとつは、ヨーロッパのクラブへ移籍したからと言って、試合に出れないとあまり成長が望めないという事と、ミキッチの言うようにレベルが高いとは限らないという事。

香川や細貝、長友のように試合に出れるならいいのですが、槙野や(日本人ではないけど)鄭大世のように出場機会がないと何をしにヨーロッパへ渡ったのか分からなくなります。(過去にも、移籍したものの出場機会をあまり得られずに日本に帰ってきた選手も少なくないですね。)
また、レベルという面では、オランダやスコットランドなどは、それほどレベルは高くないでしょう。確証はないのですが、ブンデスリーガなどの世界のトップクラスのリーグでも中位以下のクラブならJリーグのクラブも遜色がないんじゃないかと僕は思っています。

そういった意味では、ミキッチの言う事も至極もっともだと思いますが、レベルの問題を考えた上でもヨーロッパ移籍には、いくつかメリットがあると思います。
それは、日本人より体格で勝る選手を相手にできること、甘えが効かない厳しい環境で勝負できること。そして、ヨーロッパリーグで活躍できれば、よりレベルの高いクラブの目に留まりやすいことなどが挙げられると思います。
特に、ヨーロッパだと各国のスカウトの目に留まりやすいというところを考えて移籍する選手が多いかもしれませんね。
(ただ、最近は香川や長友の活躍によって、Jリーグも注目されるようになってきているので、そのメリットは薄れつつあるのかもしれません。)

このように、ステップアップを想定して多少レベルの低いリーグへ移籍することも考えられますが、とはいえ、移籍先は慎重に考えた方がいいですね。クロアチアへ移籍した伊野波などは悪い例のように思えます。ミキッチも触れているけど、クロアチアリーグは、レベルもそれ程高くなく、給料の不払いが常態化していることは、ちょっと調べればわかったはずです。移籍の経緯を知っているわけじゃないので分かったような事を言うのは変かもしれませんが、それにしても、あの移籍は疑問だらけです。

これからも日本からヨーロッパへ移籍する選手は何人も出てくるでしょう。ヨーロッパというだけで判断せずに、自分の成長には何が大切かをよく見極めてチャレンジして欲しいと思います。