オールスター戦で起こった巨人・内海の大失態とは？

2011年プロ野球のオールスター第2戦は、7月23日（土）にQVCマリン（千葉）で行われ、パ・リーグが4対3でセ・リーグを破った。

パ・リーグは初回に中村剛也（西武）の2ランで先制すると、4回には中村が2打席連続本塁打を放ってリードを広げた。1点差に迫られた7回には代打・内川聖一（ソフトバンク）のタイムリーで追加点。投手陣では7回に登板した初出場の増井浩俊（日本ハム）が全球150キロを超えるストレートで3者凡退に抑える好投を見せると、巨人・澤村拓一がオールスター初登板。内川にタイムリーを許して2回1失点だった。

だが、この試合中、巨人・内海の失態が大きな話題となった。問題が起きたのは、2点差の4-2で迎えた9回裏の場面。この回からパ・リーグは抑えの武田久（日本ハム）がマウンドに上がる。

先頭打者の長野（巨人）がライトフライに倒れ1アウト。続く井端（中日）の当たりは、ボテボテのサードゴロながらも、松田（ソフトバンク）の悪送球で井端は二塁へ。ここで代走に荒木（中日）が送られる。1死二塁の場面で平野（阪神が）セーフティーバント失敗で2アウトとするも、ランナー3塁。そして、2死三塁で打順は先頭に戻り坂本（巨人）が期待に応えるセンター前へのタイムリーヒットでセ・リーグが土壇場で1点差に迫った。

問題はここから――。2死一塁で、打席には途中出場のバレンティン。一打逆転のチャンスで、見事、右中間を破るヒット。一塁走者の坂本は二塁を蹴って三塁、さらにはホームまで達する勢いで三塁ベースを蹴るも、サードコーチの内海（巨人）がここでまさかのストップをかけたのだ。

2アウトという局面で、セオリー通りであれば間違いなくホームに突っ込ませるべき場面で、まさかのストップ。三塁ベース付近で坂本は「いけたんじゃないか!?」というジェスチャーを三塁コーチの内海に向けつつ、3塁側のセ・リーグベンチからは大ブーイングが起こったが、内海は戸惑ったような表情を見せただけ。結局、2死二、三塁で渡辺（横浜）が内角のストレートを打ってレフトフライでゲームセットとなった。

レギュラーシーズン中であれば、チームを挙げて「戦犯」として糾弾されるレベルの大失態ではあるが、オールスターというお祭りの場だったため、大事にはならなかったといえるだろう。オールスター恒例となっている「選手コーチャー」が招いた悲劇といえる試合だった。

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