和田アキ子と島田紳助のCMで一躍“全国区”の知名度になった『毛髪クリニック リーブ21』が、インターネットの転職サイトを通じて次期社長を公募している。
 条件は大学卒業以上が目安で育毛業界の経験は問わないが、大規模プロジェクトリーダー経験者という。入社後1年半程度のテスト期間を経て1人が社長に就任し、候補者に選ばれれば社長に就かなくても経営幹部に登用され、3000万円以上の年収が保証されるらしい。
 「確かに同社は1993年設立の新興企業にもかかわらず、既に14万人の会員を擁し、社員は約800人。非上場ながら年商150億円企業に成長したとあっては、岡村社長が後継社長の“一本釣り”に意欲を燃やすのも一理あります。とはいえ、岡村社長はまだ66歳。社長が決まれば第一線を退く意向を表明していますが、年齢的に隠居して完全リタイアするのは早過ぎる。そこで一部には話題作りのパブリシティ戦略ではないかとの穿った見方さえ燻っているのです」(経済誌記者)

 実際、まだまだ岡村社長は野心的だ。社長公募は「外部調達の第1弾」とばかり、次いで保有株の3分の2を放出して東証1部に上場すると怪気炎を上げているのだ。これで上場を機に市場から「株主を調達」すれば、大枚が岡村社長の懐に転がり込む。そんな脂ぎったオーナー社長の腹のうちを見せつけられれば、社長公募で人材不足=揃いも揃って無能の烙印を押された社員はたまったものではない。
 「これでは社長候補として入社しても、社員の見る目は厳しくなる。優秀な人材として迎えられた以上、失敗は許されず、そのプレッシャーはハンパじゃない。そこへ岡村さんがシャシャリ出れば、もう地獄です」(関係者)

 岡村社長の御曹司は既に会社を去っている。後継者の逃げたツケが、こんな形で回ってきたのならば皮肉である。どうせなら、実業家としても敏腕を発揮している紳助にお願いしてみては!?