哲人の考えを、その言葉から学びましょう!

2夜連続で日本人に生きることの意味を問いかけた哲人・本田圭佑の「NEWS ZERO」独占インタビューはご覧になりましたでしょうか。自分を客観的に見つめ、大きな目標と自分の現在地を把握し、一歩ずつ歩みを進めていく哲人の姿。サッカーについてではなく、夢を叶えるという視点から哲人に一冊の自己啓発本でもしたためてもらいたいとさえ感じるほどの内容でした。

アスリートは肉体的才能に恵まれた人ばかり。基本的には、子どものころから怪物で、お山の大将だった天才ぞろいのはず。しかし、それゆえに自分の課題、さらに上手くなるための工夫を見出すのが難しいという側面もあるはず。「超高校級」がその先上手くなることなく消えていく姿も、僕らはたくさん目撃してきました。

そんなときに、自分を支え、さらに押し上げていくのが考えるチカラだと思うのです。

先日、日テレの「Going!」という番組でもそのことを痛感。KAT-TUNの亀梨クンがホームランを打つためにプロ野球選手の指導を受けるという企画でのこと。ヤクルトの青木は「下から振り上げるようにしてみて」「インサイドから強く叩く」「本当にスイングにチカラを込めるなら、上から叩き下ろすかゴルフのように下から振るしかない」「踏み込んだ足が伸びきらないように、前足に体重を乗せていこうか」など数々のアドバイスを伝授。わずかな時間の指導で亀梨クンに昨年の記録に並ぶ飛距離を出させたのです。これは今季から低反発球を使用していることを考えれば大きな進歩。まさに青木一流の「考える野球」の成果です。

一方、横浜のキャンプを訪れた際、亀梨クンを指導したのは男・村田。村田は「ボールの下を叩いて回転を与えると飛ぶよ」という一般論を力説。「亀梨クン」という素材を、どう改善すればホームランが打てるのかというところまでは思い巡らすことができません。あまつさえ、最終的に今後どうすればいいかと問われた段では、「これはね、カラダでかくするしかないよ」と思考放棄。まさに村田一流の「考えない野球」の真骨頂。

どちらも一流の選手ではありますが、だんだん伸びていく青木と、だんだん下がっていく村田。肉体的素養だけではなく「考えるチカラ」こそが勝負を分けるのだと、僕は改めて得心したのでした。そして、それを人に伝えることで、周囲も巻き込んだより大きな成長ができるのだと…。

ということで、サッカー界随一の考えるチカラを持った哲人・本田圭佑さんの言葉を、8日の日テレ「NEWS ZERO」からチェックしていきましょう。



◆今すぐコンサル業務を始めてもしっくりくる、言葉の力と胡散臭さ!


2夜連続でお送りする哲人のライフハックインタビュー。2日目となった8日も、サッカーのこまけぇ話などはすっ飛ばして、人生とは何かについて哲人は熱弁。悩める日本人たちに活を入れてくれたのです。

<ロシアでの生活について>

本田△:「まぁロシア語もしゃべれないですし、ロシアの文化もまだまだわからないこと多いですけど、でもロシアに帰ってくるとちょっと落ち着く自分がいるんですよね」

本田△:「そうですね、日本を離れて、日本のことをよく真剣に考えることも増えましたし、自分が日本のあるところが好きだと気づいた部分もあったり」

本田△:「ホントにみんなひとりひとりが親切だということ。それがすごい僕にとっては、帰ったときに居心地がいいですし、改めてこれはホントに日本の素晴らしいところなんだと感じますね」

旅人:「な?」
旅人:「日本を出ると、日本っていいなーと思うんだよ」
旅人:「日本人も、もっとそのことを知るべきだよな」

さすが哲人、旅人が世界をグルングルンするまで気づかなかった領域に、もう到達している!


<日本代表ザッケローニ監督について>

本田△:「監督やっぱミラン優勝させてるだけあって、俺らのサッカー見てると遅くてしょうがないと思うんですよね」

本田△:「でも監督の中でねぇ、やっぱりどういう風に伝えていくのかってのはいろいろ真剣に考えてくれてると思うし、ただ絶対にジレンマってのはあると思うんですよ。もっとできるけど、これぐらいしかできない自分たちの力の無さがね?あると思うんで」

本田△:「それにやっぱ僕らが追いついていく必要があると思うし、監督のイメージにね。そのイメージが追いついたときに、たぶんもっとすごいサッカーができるんじゃないかと。そう考えてるんですけどね」

ザック:「ほほぉ…」
ザック:「与えられた環境で最高のパフォーマンスを求めるのが私の仕事だが」
ザック:「君らが成長してくれたら、それは大いに結構」

さすが哲人、もっと先をイメージし、現在を越えていこうと常に考えている!アジアカップ優勝程度で浮かれているやつは断捨離すべき!


<日本が世界で勝つために>

本田△:「勝負というのは常に紙一重だと思うし、たとえば練習試合では日本だってアルゼンチンには勝てるんですよ」

本田△:「ただ本番になったら何で勝てないのか。そこをもっと日本人は考える必要があるんじゃないかと思いますね」

本田△:「じゃ本番で勝つためにはどうしないといけないのか。それを普段の練習からもっと真剣に考えて、普段の練習からそういう姿勢でね取り組む必要があるんじゃないかという風に思いますね」

長沼健:「私たちは東京五輪でアルゼンチンに勝ったよ」
川淵三郎:「本番で負けたのは岡田のときだけだな」
JFA:「あと練習試合じゃなくて、国際親善試合」

さすが哲人、何を考えているのかはともかく、いつも何かを考えている!


<現在の日本代表について>

本田△:「いやーようやくーね、ある程度の人数が海外に出だしたんで、まぁここからじゃないですか。とりあえずまだまだ(海外に)出るべきだと思うし、今後こっからどれだけ日本人ていうものを世界に知らしめていくか。やっぱりそれが今後の日本人のテーマ。僕たちに課せられた使命なんじゃないかと思いますけど」

本田△:「若返りって若くないですしね、僕らの世代は」

本田△:「若いっていうのは20前後くらいの選手でしょ。そういう選手が代表で試合に出てる選手はいないですから」

本田△:「そう考えたら今の代表は若いとは言えないですね」

香川:「俺、19で代表デビューでまだ21だけど」
内田:「俺も19で代表デビューでまだ22だけど」
二人:「早く四大リーグに来いよ、もう若くないぞ」

さすが哲人、香川・内田につづく新たな若手の台頭を期待し、次世代に刺激を与えている!


<ベテラン・遠藤保仁の存在について>

本田△:「僕が感じるのは、ヤットさんはまだ上手くなりつづけてるんでね(笑)」

本田△:「その素晴らしさにホントに驚いてるし、見習う部分、そういう部分が僕のモチベーションになってる部分もあるんでね」

本田△:「ホント素晴らしいお手本がね、今代表にいてくれるんでね。ホントに心強いですし、厳しい試合もやっぱりヤットさんがいるのといないのとでは、全然違うなーというのは、厳しい試合になればなるほど感じますね」

本田△:「鬼に金棒じゃないけど、そういう(ヤットさんのような)選手が、今後若い選手が出てくればもっと日本代表は強くなるなと感じますけど。まぁ難しいでしょうけどね、そういうタイプは」

本田△:「(本田△タイプの選手も必要では?と問われて)俺みたいなタイプが代表にきたら揉めるだけですけどね(笑)。どっちも引かへんくてね」

鬼:「ん?」
鬼:「はいはい…君らはもう鬼気取りなわけだ」
鬼:「鬼はね、金棒なくてもね、強いから鬼なんだよ」

さすが哲人、自分みたいなタイプは揉め事の原因になると、旅人が世界をグルングルンしてもまだ気づいていない領域に、もう到達している!



<本田のサッカー人生>

本田△:「まだ24で今年25になりますけど、すべての面においてまだまだ向上できる余地はあるという風に思ってるし、そういう姿勢でいることによって伸びしろというのは…限界というのは絶対にないという風に思ってるんで」

本田△:「自分自身も自分がどれだけもっともっと上手くなれるのか、成長できるのかっていうのは非常に楽しみな部分でありますね」

本田△:「(客観的に見た自分の今の位置は)それがねー…やっぱり…ギャップはありますよ。自分の理想とのギャップっていうのはいつも感じながら戦ってますね」

本田△:「当然自分がイメージしてたところっていうのは、もっとすごい高いところにあったし、そこにたどりつけてない自分には悔しいですけどそれはそれで。まだまだ自信があるんでね、遠回りはしているけど、たどりつくイメージがあるので何ら不安はないですし、そういう意味での毎日の戦いを楽しんでますね」

本田△:「遠回りをしたことで学んだこととか、遠回りをしないと学べないことってあると思うんですよね。そういうサッカー選手としてだけでなく、人として大切なことも学べてるんで、そういう意味ではホントいい感じできてますけどね」

本田△:「最終的に自分の目標、夢にたどりつくことができたら、最高の幸せでしょうね」

長友:「遠回りこそが大事…確かに俺も太鼓を学んだな」
長友:「でも、太鼓はインテルとは関係ないな」
長友:「レアルで待つ」

さすが哲人、遠回りの中でも大切な何かを学んでいる!イメージが大きすぎたかな…などという反省は一切ない!


と、このように自身の考えを言葉にした哲人。酒の席などでこの演説をやられたら大変そうですが、逆にそれは「うーざーいー」「酔いが醒めた」「今日は早く帰ろう」と、周囲の人間をもサッカーに集中させるチカラがあるように思います。揺るぎなく未来に向かって歩んでいくために、どうすればよいかを考え、それを言葉にすること。日本のリーダーは今「希望」を語ることができない状態ですが、哲人のように大きな夢を言葉にして、僕らを導いてもらいたいものですね。

僕らのヒーローはいつだって、「オラ、もっともっと強くなりてぇ!」「海賊王に、俺はなる!」などと、大きな夢を無根拠に語ってきたのですから…。



よーし、僕はあと10年くらい遠回りの中で大切なことを学ぶことにします!



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