サッカーのFIFAワールドカップ(W杯)で、日本代表は29日夜(日本時間)に始まった対パラグアイ戦で、PK戦で敗北し、ベスト8進出は成らなかった。PK戦で、日本代表は手が空いた選手全員がひざまずき、勝利を祈った。

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 サッカーのFIFAワールドカップ(W杯)で、日本代表は29日夜(日本時間)に始まった対パラグアイ戦で、PK戦で敗北し、ベスト8進出は成らなかった。PK戦で、日本代表は手が空いた選手全員がひざまずき、勝利を祈った。

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 中国の各メディアも、日本代表の「祈り」を大きく紹介。インターネットのコメント欄では、日本人選手の「ひたむきさ」を称賛する声と、「意味がない精神主義」と否定する見方が、なかばした。

 称賛の声としては、負けたのは本当に残念だったとした上で、日本チームの戦いぶりは本当にすばらしく、彼らはアジアのナンバー・ワンだと認める声などが多い。選手が皆で祈った姿に感動したとの書き込みや、中国チームがこのような懸命さを見せてくれたら、ファンは幸福なのだがと、自国サッカーのふがいなさを嘆く声もある。

 一方で、日本選手がひざまずいた背景には「武士道精神」があると主張して、それでも役立たなかったなどの批判も多い。日本人が(戦争で)大量の中国人を殺したなど、歴史問題に触れて反日感情を披露する書き込みがある一方で、スポーツと政治を結びつけるなとの反論も寄せられた。

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◆解説◆ 中国人の対日感情の「深層」には、何事も徹底する日本人を「不気味」に感じることがあるとの指摘がある。かつては徹底的な「軍国主義」で、中国を含む近隣諸国を侵略、戦後になると他国では考えられない「品質の徹底追及」で、世界屈指の経済大国に成長。そのため日本人は「何をするか分からない。どこまでやるのか、見当もつかない不気味な民族」に思えるという。

 中国人の多くが、自国民を「いいかげんな部分が多い」と問題視しているだけに、日本人の徹底ぶりが異様に思え、「称賛すべき部分はあるが、自分たちにはできないことを、平然とこなしてしまう」と、一種の劣等感が、自分でも気づかぬうちに、日本人に対する反感に転じる場合があるという。(編集担当:如月隼人)



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