３月２日にロンドンで行われるアイルランド代表との親善試合に向け、ブラジル代表のドゥンガ監督が９日、22名の代表メンバーを発表した。ミランＦＷロナウジーニョの名前はメンバーリストにない。南アフリカでのワールドカップ（Ｗ杯）でポルトガル、コートジボワール、北朝鮮と同グループになったブラジルにとって、アイルランド戦は23名の本大会出場メンバーを決める前の最終チェックの場となる。そこに、ロナウジーニョは含まれなかった。ドゥンガ監督はいつものように、ロナウジーニョに対する扉が完全に閉ざされたわけではないと強調している。

ミランから招集されたのはDFチアゴ・シウバのみ。ローマではDFフアンが復帰し、GKドニ、MFジュリオ・バチスタとともに選出されている。インテルからはGKジュリオ・セーザル、DFマイコン、DFルシオが選ばれ、ユヴェントスで苦戦しているにもかかわらず、MFフェリペ・メロも招集された。ドゥンガ監督は依然として同選手に信頼を置いている。

ブラジルメディアの最初の、そして何度も繰り返された質問は、ロナウジーニョに関するものだった。彼にはまだＷ杯出場の可能性があるのだろうか？　ドゥンガ監督は「全員に可能性はある。しかし、現時点で彼はグループの一員ではない。リストを提出する最後の日までオープンな状態だがね」と返答。一方で、「センセーショナルな名前は存在しない。監督として、我々はピッチで起きていることを見なければならない」とも述べ、いずれにしてもサプライズを起こす時間はもうないと強調している。

また、ケガから復帰したフアンについて、ドゥンガ監督は「彼はクオリティーとリーダーシップを持った選手で、代表での冒険を始めたときから非常に強い選手だ。復帰への不安にさいなまれ、それが新たなケガへとつながっていた。だが今、彼はとても重要な貢献をしてくれるだろう」とお祝いの言葉を述べた。

ドゥンガ監督はＦ・メロについて話していないが、「選手たちはクラブでの出来によって招集される。だが、それを代表でも繰り返さなければならない。ときにはクラブで調子が良くなく、だがセレソンでは期待するレベルにあるということもある」とコメント。また、「今は難しい時期だ。各クラブはチャンピオンズリーグのために選手たちを万全にしておきたがる」と、ヨーロッパのクラブとの困難をあらためて述べた上で、「だが今は、その選手たちが代表へ来るためにクラブとケンカしているよ」とつけ加えた。

９日に発表されたブラジル代表メンバーは以下のとおり。

ＧＫ：
ジュリオ・セーザル（インテル）
ドニ（ローマ）

ＤＦ：
マイコン（インテル）
ダニエウ・アウベス（バルセロナ）
ルシオ（インテル）
フアン（ローマ）
チアゴ・シウバ（ミラン）
ルイゾン（ベンフィカ）
ミケル・バストス（リヨン）
ジウベルト（クルゼイロ）

ＭＦ：
ジウベルト・シウバ（パナシナイコス）
フェリペ・メロ（ユヴェントス）
ジョスエ（ヴォルフスブルク）
クレベルソン（フラメンゴ）
ラミレス（ベンフィカ）
ジュリオ・バチスタ（ローマ）
エラーノ（ガラタサライ）
カカー（レアル・マドリー）

ＦＷ：
ロビーニョ（サントス）
ニウマール（ビジャレアル）
ルイス・ファビアーノ（セビージャ）
アドリアーノ（フラメンゴ）