サッカーW杯アジア最終予選A組の初戦、敵地でバーレーンを相手に辛くも3−2で逃げ切り、勝ち点3を奪取した日本代表。試合終了間際に2失点を喫し、問題点も浮上した岡田ジャパンを、2002年W杯日本代表監督のフィリップ・トルシエが、日本テレビ系列7日放送の「SPORTSうるぐす」で分析した。

終了間際に2失点を喫した守備に、「後半の失点の原因は、メンバー交代によってチーム全体のバランスが崩れたこと。バランスが崩れたことで、攻撃陣に下がる気持ちが出来てしまった」と、岡田監督の采配ミスを指摘したトルシエ。2失点目のオウンゴールに関しては、「チーム全体が不安定になったことで、決断力が鈍り、ミスが起こりやすくなった。闘莉王と楢崎のコミュニケーションミスだ」と指摘した。

また、3得点を挙げた攻撃陣については、「中村俊輔は世界最高のFKを蹴る選手だ。セットプレーで、彼が危険に選手であることを証明した。遠藤のPKも重要だった。前半を2−0で終われたのは大きかった。中村俊輔と遠藤2人の偉大な中盤の選手による活躍が大きかった」と語り、いまや日本の最大の武器となったセットプレーを担う中村俊輔と遠藤を高評価した。

さらに、岡田ジャパンのキーマンを聞かれると、「問題はフォワードだ。欧州でも通用する力を持った選手がいない。探すなら高原だが、いまはコンディションが悪過ぎる」と一蹴。「特定の個人に引っ張られるよりは、グループとしてやって行くべきだ」とチーム全体で闘うことの大切さを説いた。

それでも、日本がW杯に行ける可能性をたずねられたトルシエは、「100%行ける。W杯での経験と、欧州でプレーする選手がいるからだ。試合を見る限りでは、W杯行きは大丈夫だ」と力強く語った。