チャンピオンズリーグに優勝したマンチェスター・ユナイテッドのアレックス・ファーガソン監督は試合後、「運命が味方した」と話した。ミュンヘンの悲劇から50年目の今年、スタンドからは飛行機事故で生き残った元選手たちも観戦していた。

 PK戦までもつれた試合で、チェルシーは主将ジョン・テリーが足を滑らさなければトロフィを勝ち取っていたはずだが、ファーガソン監督はそれは単にツキの問題ではないと語る。
「試合前夜、バズビー・ベイブス(マット・バズビー監督が率いた黄金時代のチーム。多くがミュンヘンの事故で亡くなった)の思い出を汚すようなことをしてはならないと話したんだ。今シーズンはずっとそうだったが、私は運命が味方してくれたと思う。今日の我々には大義があった。大義を持つ相手と戦うのは難しいんだ。今日はテリーが滑って、運命が我々に味方した」
 クラブにとっては三度目、自身にとっては二度目のチャンピオンズカップ獲得については、「再び勝てるなんて本当に誇りに思うよ。ほっぺたをつねってみたいくらいだ。だが、私はそれで我を忘れるようなことはない。すぐに過去のものになってしまうんだ。明日には来シーズンのことを考えている」と語った。