「最高のモノは地元ではなく築地市場に集まる」そうだ

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   リクルートが「おいしい食べ物が多い県」はどこか、とアンケートしたところ、高知県が1位という結果だったが、ネット上では「なんで高知県なんだ?」という疑問の声が飛び交っている。「2ちゃんねる」でも結果に対する疑問が噴出し「祭り」状態。「ホントにうまいものが多い県は・・・」という論争にまで発展している。

「高知なんざ カツオぐらいしか無いだろう!」

   このアンケートは、リクルートの「じゃらんリサーチセンター」が、全国約1万人の宿泊旅行者を対象に、2006年4月〜07年3月の宿泊旅行について調べ07年8月2日に発表した。「地元ならではのおいしい食べ物が多かった」という質問では、1位が高知県、2位が北海道、3位・石川県、4位・香川県、5位・沖縄県、6位・秋田県、7位・山形県、8位・鹿児島県、9位・宮城県・三重県・長崎県となった。全体の傾向としては、地元で獲れる新鮮な魚介類をあげる声が多数で、また、「ゴーヤ料理」や「きりたんぽ」など、特色ある郷土料理を持つ県が上位に来たという。

   しかし、ネット上では高知県が1位という結果に疑問を感じる人が多く、「2ちゃんねる」でも多くのスレッドが立つ「祭り」になり、高知県バッシングとも取れるカキコミが出ている。

「高知なんざ カツオぐらいしか無いだろう!なんで一位なんだよ?」
「高知は皿鉢料理ぐらいしか思い浮かばない」
「リアル高知県人だが北海道の方が味覚の宝庫だろと言ってみる」

   そして、ホントはどこの県の食べ物がおいしいか、という論争に発展。

「青森が一番だと思う 特に魚介類は北海道より勝っている」
「佐渡、寺泊の海産物は有名」
「米は福島が意外とおいしい」

   また、こんなものもある。

「東があんなに宣伝してもTOP10に入れなかった宮崎…」

   当の高知県ではどう捉えているのか。高知県庁の県政情報課はリクルートのアンケート結果をかなり喜んでいて、J-CASTニュースの取材に対し、高知県に旅行に来た人の評価だからとても価値がある、とし、

「食べ物がおいしいということは感じていた。魚介類全般おいしくて、カツオの消費量は日本一。消費があるから、おいしいカツオが供給される」

と鼻高々だった。

おいしい食べ物多いNo.1 は「東京」

   しかし、過去のアンケートでも「おいしいものが多い県」として上位だったのか、と聞くと、

「わからない」

という答えだった。

   高知県が1位というのは妥当なのか、という話だが、「伝統食礼讚 長寿の国の食べもの見聞録」などの著書がある食文化ジャーナリストの陸田幸枝さんに聞いてみた。陸田さんは、「おいしさ」というのは基本的に素材の良さで、それは水によって左右される、という説だ。良い水があるところは海や山といった自然がしっかりしていて、高知県の自然はそれに該当するため、おいしい食べ物ができる。しかし、人の好みは様々で、食べる時期や、食べる場所で「おいしさ」は変わってくるため、どこの県が一番かというのは決めにくい。それでも無理に1位を決めるとすればこうなる、と笑って陸田さんはこう話した。

「魚介類でいえば、最高のモノは獲れた地元ではなく、東京の築地市場に集まります。そういう意味で、おいしい食べ物が多いのは東京なのではないでしょうか」