セルジオ「オシムは最低の監督」 痛烈発言にネットで賛否両論
サッカー日本代表がアジアカップ4位という結果に終わった。過去2大会はトルシエ、ジーコの2監督とも前評判が芳しくなかったにもかかわらずに優勝していた。今度は評価が高かったオシム監督が結局4位に終わり、メディアやネット上の一部では評価は「ガタ落ち」だ。さらには解説者のセルジオ越後氏は「結果はゼロ」「最低の監督」「更迭する絶好の機会だった」などと手厳しく批判。批判の矛先は日本サッカー協会にも向いている。
川淵三郎キャプテンにまで批判の矛先
セルジオ氏は2007年7月29日、日本が韓国との3位決定戦にPK戦のすえ敗れたあとで、ニッカンスポーツのウェブサイト内に設置された自身のブログで、
「最近の日本代表としては、最もレベルの低いチームだろう。選手もそうだが、オシム監督で本当にいいのか?」
と痛烈に「オシムジャパン」を批判。怒りは収まらなかったようで、8月1日には、
「結果を出すのが代表監督として最も重要なはずだが、結果はゼロだった。『やり方は間違っていなかった。後は個人の問題』と話しているようだが、自分が選んだ選手の責任にしているようじゃ、最低の監督と言われても仕方ないだろう」
と「最低」であることを強調している。さらに、オシム監督を更迭せずに、負けた分析も徹底的にされないまま、次回のW杯に突入することに危惧を示した上で、
「4位という結果を多方面からしっかり分析した上で、オシム監督でなければW杯予選を勝ち抜けない−と万人が納得できる根拠ある説明が必要だろう。コンフェデ杯には出られず、次回アジア杯のシード権も失い、オシム監督を更迭する絶好の機会だったが、それすらやらないワンマン会長は、選挙に負けても辞めずに『改革するのが自分の責任』と言っている、どこかの国のトップと同じ。ケジメの取り方を知らない人間にはなりたくないね」
と、参院選の結果になぞらえて、オシム監督を更迭しない日本サッカー協会の川淵三郎キャプテンにまで批判の矛先を向けている。
松木安太郎氏も監督交代を要望
セルジオ氏の激しい「オシム批判」がブログ上で吐露されたということもあって、インターネット上の掲示板やブログでは、賛否両論の意見がぶつかり合っている。「そこまで言うんなら監督やってみろ」「オシムの目指すものは間違っていないと思う」といったセルジオ氏に対して批判的な意見もある一方で、「正論だな」「正論ほど耳に痛い言葉はない」というセルジオ氏に賛同する意見も多い。
しかし、「辛口」評論家のセルジオ氏のみならず、評論家松木安太郎氏も7月26日のフジテレビ系番組で日本代表監督について「どうですか日本人で。監督が何を言っているのか、選手がわかんないんじゃ」と、オシム監督に代わる監督を要望する発言をしている。
さらに、サッカー誌「週刊サッカーダイジェスト」(07年8月14日号)の採点でも、6が及第点とされる10点満点の評価で5.5。5段階評価では下から2番目の「がんばりましょう」に評価された。コメントも
「最後まで期待されていた『緻密で挑戦的な策略家』という表情を見ることができなかった」
「いつしか日本は、戦術的な柔軟性に乏しいチームになっていた」
と、こちらも厳しい。一方の「サッカーマガジン」(07年8月14日号)は10点満点で6.0と採点しており、「最低限の結果に結びつけた」とそれなりの評価はしているが、最後の韓国戦にいたっては5.0と最低に近い評価をしている。
オシム監督については、これまで押し並べて高評価だったアジアカップ前と比べると、一部で「辞任」「更迭」などといった言葉も飛び出す様相になってきた。
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