実はなかなかの苦労人?大阪を代表するキャラクター「くいだおれ太郎」の知られざる秘密
先日、大阪のお土産を頂きました。
大阪を代表するキャラクター「くいだおれ太郎」のはちみつケーキです。中身は、はちみつフレーバーのおいしいケーキですが、何よりもこのパッケージのインパクトは絶大ですよね!?
さて、この大阪を代表するキャラクターに、誰もが1度は出会ったことがあるのではないでしょうか?
くいだおれ太郎の生い立ち
くいだおれ太郎は、元々は大阪の道頓堀の食堂「くいだおれ」の店頭に立っていた電動式の人形でした。
食堂「くいだおれ」は、終戦後間もない昭和24(1949)年に、焼け野原だった道頓堀で開店しました。くいだおれ太郎が誕生したのは翌昭和25(1950)年のことでした。
(画像出典:By sa_ku_ra from Doll at the restaurant Kuidaore in Dotonbori, Chuo, Osaka (Flickr) [CC BY 2.0], via Wikimedia Commons)
個性的な風貌に加え、独特の動きをするくいだおれ太郎はかなりインパクト大で、当初は「目障り」「気持ち悪い」などのネガティブな意見もあったのだそう。しかし彼は徐々に人々の支持を集めるようになり、おかげでお店も大繁盛!一躍道頓堀の人気店となったのでした。
愉快なキャラのくいだおれ太郎、実はなかなかの苦労人!?
時代の流れとともに、くいだおれ太郎は様々な波乱に見舞われました。
1992(平成4)年に阪神タイガースの優勝が目前となった時には、なんと川に投げ込まれる危機に直面!この時は「わて泳げまへんねん」 という吹き出し型の看板・浮き輪・水中メガネのセットで先手を打ちました。
また「人形なんて古臭い」という経営コンサルタントの意見から、リストラの危機に面したこともありました。しかし創業社長の強い意向により、この危機も無事回避できました。
名店「くいだおれ」が閉店したのは、平成20(2008)年のことでした。しかし、くいだおれ太郎はその翌年に復活し、大阪・道頓堀を代表するキャラクターとして活躍を続け、 現在も各地のイベントなどに引っ張りだことなっています。
「くいだおれ」創業者の思いは現代にまで
現在くいだおれ太郎は、大阪を代表するキャラクターとして、様々なお土産品のモチーフになっています。
株式会社太郎フーズのホームページでは、筆者が頂いた、くいだおれ太郎のはちみつケーキの他に「太郎サブレ」「ソースせんべい」「プリン」「ピーチパイ」などのお菓子や、Tシャツ、クリアファイルなどの雑貨まで、バラエティ豊かなお土産品が紹介されています。
「くいだおれ」創業者の山田六郎氏は、遺言に「くいだおれ太郎を大切にするように」という言葉を残すほど、この人形に強い思い入れを持っていました。創業者の思いは現代にまで続いているようですね。
太郎フーズホームページ