四肢麻痺者もクルマを運転できるように──ネヴァダ州「自動運転車限定」の免許証を交付

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頭部の動き(ハンドル操作)と呼吸(アクセルとブレーキ操作)を組み合わせた「自動運転車」に限定された免許証が、ネヴァダ州の四肢麻痺者に交付された。

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『Ars Technica』US版では、2016年4月に「SAM」プロジェクトに関する記事を掲載した。このプロジェクトは、「シヴォレー・コルヴェット」をサム・シュミットが運転できるようにArrowが改造するというものだ。

シュミット氏は現在、「IndyCar」(インディカー)チームのオーナーとして成功を収めているが、シュミット氏自身、2000年の事故で首から下の自由を失うまで、IndyCarのドライヴァーだった。

そのシュミット氏が9月28日(米国時間)、世界初の「自動運転車限定の運転免許証」を交付された。交付したのは、新しい自動車技術をいち早く採り入れることで有名なネヴァダ州だ。

SAMプロジェクトでは、頭部の動き(ハンドル操作)と呼吸(アクセルとブレーキ操作)を組み合わせている。システムは非常に繊細にできていて、シュミット氏が実際にクルマを運転してその潜在能力を十分に発揮している。

今年の「パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム」レース当日、シュミット氏はデモンストレーションで山を走り抜けてみせた。シュミット氏のアシスタントドライヴァーを務めるロビー・アンサーは、『Ars Technica』US版に対して、シュミット氏にとってこれが決して簡単なことではなかったことを認めている。

シュミット氏が手にした免許証では、道路が凍結していたり積雪があったりする場合は運転できず、先導車が前を走ることや、免許を持つドライヴァーが同乗して、必要が生じたときには運転を交代するなどの制約がついている。

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