中国ではしばしば日本人について「恐ろしい民族」であるという表現がなされる。恐怖感を感じるという意味よりも、むしろ「中国人にはできないことをやってのける点が驚異的」という意味で使われているようだ。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国ではしばしば日本人について「恐ろしい民族」であるという表現がなされる。恐怖感を感じるという意味よりも、むしろ「中国人にはできないことをやってのける点が驚異的」という意味で使われているようだ。

 中国メディアの伝送門はこのほど、東京都で2016年2月に開催された東京マラソンを例に「日本人はやっぱり恐ろしい民族である」と主張する記事を掲載。東京マラソンには3万6000人を超えるランナーが参加したにもかかわらず、現場にはまったく「乱雑さはなく、非常にスムーズな運営がなされた」として、中国国内のマラソン大会との違いに驚きを隠せない様子だ。

 記事はまず、中国国内で行われるマラソン大会はあまりの混乱ぶりに、「紳士淑女たちすら怒鳴り声をあげる」と紹介し、日本のマラソン大会に比べれば、中国のマラソン大会の運営ぶりは単なる「村の運動会レベル」であると主張。東京マラソンに参加して始めて、中国国内のマラソン大会が世界レベルと「いかに差があるかが分かる」と論じた。

 さらに東京は世界的にも人口密度の高い都市であり、東京で大規模なマラソン大会を実施することの難易度は想像もつかないと主張。運営スタッフは非常に訓練されており、態度もすばらしいと称賛したほか、荷物の保管所からスタート地点まで参加者が大混雑するような事態も起きないと称賛。こうしたイベントを滞りなく運営することは想像以上に難しいものであるが、それを落ち度なく実施していることを高く称賛している。

 また記事は、東京マラソンは非常に多くの人がかかわるイベントであるにもかかわらず、ゴミが少ないことを指摘したうえで、給水所の多さもその理由の1つと指摘。マラソンコースの各所に給水所が数多く設置されていることでランナーは余裕を持って給水することができ、結果として給水所が乱雑になることはないと指摘。さらにボランティアのスタッフたちが都度ゴミを拾っているため、非常に清潔な大会となっていると紹介した。

 そのほかにも、トイレの多さや東京の人びとの協力度合いやサービスなどを紹介したうえで、、東京マラソンでは「外国人であろうと日本人であろうと、走る速度にかかわらず、差別のない尊重と中国では考えられない水準のサービスを受けられる」と伝え、東京マラソンに参加すれば日本人に対して敬意を抱かざるを得ない気持ちになると主張し、「これが恐ろしくもあり、敬服もさせられる日本の姿だ」と論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)