今年3月、5月に鹿児島県鹿児島市で「特殊害虫」であるイモゾウムシが確認され、関係者に緊張が走っている。小さな虫とはいえ、蔓延すればサツマイモ栽培がたちまち危機に陥る。進化生物学者の宮竹貴久さんは「いまこの瞬間も、外来侵入害虫の脅威から日本の食と農を守り続けている人々がいること、また、その職務の重要性をもっと知ってほしい」という──。筆者提供久米島の亜熱帯林でゾウムシの寄主植物であるノアサガオを採集し