今、最もチケットが取りにくいバンド「KEYTALK」の魅力は…“抜け感”?

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2015年4月4日(土)から放送予定のアニメ「境界のRINNE」(NHK Eテレ)。『うる星やつら』、『らんま1/2』、『犬夜叉』などの名作を世に送り出してきた高橋留美子作品とあって、放送前から高い期待が寄せられている。原作は、2009年から現在まで「週刊少年サンデー」(小学館)にて連載中だ。

そんな『境界のRINNE』の主題歌を担当するのは、新世代の2バンド。OP曲「桜花爛漫(おうからんまん)」を手がける「KEYTALK(キートーク)」、そしてED曲「トキノワ」を担当する「パスピエ」が、音楽で作品の世界観を彩る。どちらも現在の邦ロックを牽引しているバンドだが、今回は“今もっともチケットのとれないバンドのひとつ”と評される、人気急上昇中の4人組ロックバンド「KEYTALK」の魅力に迫ってみよう……!

【「KEYTALK」ってどんなバンド?】


寺中友将(Vo./Gt.)、小野武正(Gt./MC/Cho.)、首藤義勝(Vo./Ba.)、八木優樹(Dr./Cho.)からなる気鋭のバンド「KEYTALK」。2007年に結成され、2009年よりバンド名を現在の「KEYTALK」に改名。2013年にシングル曲「コースター」でメジャーデビューを果たし、現在まで精力的な活動を続けている。最新の4thシングル「FLAVOR FLAVOR」は、新しいアプローチが垣間みえる、春にぴったりの爽快感と疾走感が心地よいポップロックに仕上がった。

ベースボーカルを務める首藤義勝は、2006年から2013年まで活躍していたロックバンド「the cabs(ザ キャブス)」の元メンバーで、その存在を知っている人も少なくないはずだ。また昨年10月にリリースされ、JVCヘッドフォンとコラボレーションを行った3rdシングル「MONSTER DANCE」では、渋谷と下北沢を賑わせた街頭プロモーションを目にした人も多いのでは?

【今っぽい“抜け感”で、“ゆるカッコ良い”】


いま群雄割拠する邦バンドのなかでも、「KEYTALK」は楽曲・アートワークのみならず、メンバー4人のアイドル性の高いキャラクターも含め、そのすべてに爽やかな“抜け感”があることだ印象的だ。肩に力が入っていないエフォートレスな空気感と、要所要所に散りばめられた高いギミックは、いかにも“今っぽいな”と唸らせる。さらに、おもしろトークまでお手の物……とくれば、男性ファンのみならず女性からも厚い支持を得ていることも納得だ。

【中毒性が高い変拍子・転調・ツインボーカルすべてが心地よい!】


さて、そんな「KEYTALK」の大きな武器は、なにより中毒性の高さ! 変拍子や転調が駆使された楽曲は、一度聴いたら頭から離れない独特の雰囲気をまとっている。変拍子、転調と聞くと“ノリづらそう”、“聴きにくそう”といったイメージがあるかもしれないが、緻密に設計されたメロディラインはどれもポップかつキャッチー。また、こうした技巧をそぎ落とした楽曲にも、細かい技が冴える。

哀愁漂うメロディアスなものから、自然と踊りだしたくなるようなダンス・ロックまで、とにかく楽曲のレンジが広いことに驚かされる。2010年代前半に目立った「踊れるバンド」は数あれど、多くのジャンルを融合させた彼らの楽曲アプローチには流行に左右されない「KEYTALKらしさ」が一貫しているので、一度ハマったらなかなか抜け出せないはずだ。

また、声質の異なる寺中と首藤の心地よいツイン・ボーカルは、このバンドの最大の魅力。それぞれまったく別の色合いを帯びた歌声は、ひとたび重なりあうと、なんとも言えず涼しげで、かつアンニュイな響きを奏でる。近年、男女のツイン・ボーカルバンドが存在感を示しているが、「KEYTALK」は男性ツイン・ボーカルの新たな魅力を堪能させてくれる。ぜひ一度生で歌声を聴いてみてほしい。

【春の対バンドツアーはSOLD OUT! 5月からはワンマンツアーがスタート】


そんな注目の「KEYTALK」は、3月より全国20カ所をめぐる対バンツアーを敢行する予定なので要チェック。その名も「“遥々、春バラーバはちもくがあなたの街まで春をお届けに参ります、候。〜桜〜”対バンツアー」。タイトル長っ……! すでに全公演がSOLD OUTという好スタートを切ったようだ。

さらに5月23日から6月28日までの約1カ月間、5月23日の熊本公演から6月28日の北海道公演まで、全国10カ所をめぐるワンマンツアーが行われる。対バンツアーのチケットを入手できなかった人は、「FLAVOR FLAVOR」でさらに新境地を開拓した「KEYTALK」の魅力を堪能してほしい。

会場全体が一体となって踊る彼らのライブは、一度足を運んだら最後。リピーター続出中なので、今後ますますチケット入手が困難になるのでは……!? 2015年は、そんな彼らの活躍に、ますます目が離せなくなりそうだ。
(はなふさゆう)