コラコラ、何してんだ……。(“飛行機で迷惑だと思う客”の1位・「後ろからシートを蹴る」)

写真拡大 (全5枚)

先日、電車に乗ってたら、傘をバットに見立て素振りしてる輩がいました。雨の日に、そんな濡れた傘を……。もう、最悪です。まだ、あります。この前は、電車内で臭いのするサンドイッチやジャンクフードを食べ始める人にも遭遇。新幹線かよ、ここは!
いや、上記はあくまでレアケース。「電車内での大声の雑談」、「場所を必要以上に大きく取った座席の占拠」などなど、常識なき乗客の振る舞いにイラっとすることって少なくないですよ、私は。

打って変わって、飛行機はどうなのか? オンライン旅行会社「エクスペディアジャパン」は、10〜60代の男女500人を対象に「飛行機のマナーに関する意識調査」を実施しています。

ではまず、手始めにこんな質問を。「飛行機に乗る際、飛行機内で迷惑だと思う客はどんな客ですか?」。

結果、上位から「後ろからシートを蹴る」、「匂いがきつい」、「背もたれを深く倒してくる」、「子供の面倒を見ない」という回答が続いています。
ところで。このグラフを見るとわかりますが、全体的に女性の方が迷惑行為を感じる割合が多いようです。男性より女性の方が、周りの環境や外的なものに対して過敏である様子が伺えますな……。
一方、「手荷物が多すぎる」という回答においては、「迷惑」と感じる男性が女性の2倍いる(男性9%、女性5%)現実も興味深い。手荷物の量の性差から、この結果が出たものと考えられます。

続いては「飛行機に乗る際、飛行機内で迷惑だと思う客はどんな客ですか?」を、日米で分けて集計しましょうか。

結果、日米ともに最も迷惑な行為として挙がったのは「後ろからシートを蹴る」という回答でした。狭い機内だからこそ少しでもゆっくりしたいと思うのは日米共通の感覚であることがわかります。っていうか、後ろから蹴られて嫌なのは当たり前ですよね……。

また、「匂いがきつい」回答も日米ともに上位(日本2位、アメリカ3位)にランクインしていました。
一方、日本人とアメリカ人の回答で差が開いたのは「背もたれを深く倒してくる」(日本3位、アメリカ9位)と「イヤフォンからの音漏れ」(日本9位、アメリカ4位)でしょうか。
日本人が迷惑だと思う「背もたれを深く倒してくる」は意外とアメリカ人にとって当たり前の行為であったり、日本人が気にしない「イヤフォンからの音漏れ」は意外とアメリカ人の気に障っていたり、両者の価値観の違いが浮き彫りとなっています。

要するに、こういう事だ。日本人はパーソナルスペースを占領されることに嫌悪感を、アメリカ人は子供の騒ぎ声や音漏れなどのノイズに対して不快感を感じる傾向にあるようです。迷惑だと思っていないことが意外に相手の迷惑になっているかもしれないので、特に国際線などでは気をつける必要がありそうですね……。

では不快な行動に出くわした時、どうしています? 「他の日本人、もしくは外国人客に迷惑な行為をされた場合、文句が言えますか?」という設問の登場です。もともと他人に対して文句を言えないイメージが強い日本人ですが、本当のところはどうなのか……!
まず“日本人客に対して迷惑な行為をされた場合”については、半数を上回る60%の人が「文句を言えない」と回答しています。続いて、相手が外国人だった場合。どうなるかと言うと、「NOが言えない日本人」の傾向が顕著になります。「文句を言えない」回答は71%に! 日本人は自国の相手以上に、外国人に対してはますますシャイで内気になってしまうのです。
ちなみに2009年にヨーロッパ、アメリカ、アジアの約4万軒のホテルに在沖するシニアマネージャーにアンケートをとった結果、“最も苦情の少ない国”に日本が、“最も多い国”に米国が選ばれており、この結果からも日米の違いが浮き彫りとなっていますね。

では飛行機に乗り、目的地に着いたとしましょう。さあ、宿泊だ。……というわけで、こんな設問を。「ホテルを利用する際に、ホテル内で迷惑だと思う客はどんな客ですか?」。

結果、「夜に部屋で騒ぐ」(59%)、「酔って人に迷惑をかける」(44%)、「大声でクレームを言う」(36%)、といった回答となりました。上位は、“騒ぐ”や“音漏れ”など騒音にまつわる問題となっています。
また、10代男女が最も迷惑だと考えているのは「人目をはばからずいちゃついている」客だという事実も判明。「ナンパをしてくる」客を10〜20代の女性を中心とした約6%の人が迷惑だと回答している点にも注目です。この辺は、女性特有の悩みと言えますな……。

「人の振り見て我が振り直せ」じゃないですが、この手の迷惑な客に自分がならないよう気を付けたいものです。でも、そういう客に出会ってしまった場合はどうしましょう? う〜ん。それはまだ、自分の中でも正解が出ていません……。
(寺西ジャジューカ)