ジーン・シモンズになりきって、ドームに行きたい!

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2月26日〜3月3日にかけ、遂にKISSが来日しています。KISSと言えば、ライブバンド。大仰な特殊効果を含め、本領はライブにこそあります。貴重な機会だけに、時間のある方は絶対に行くべき!

じゃあ、これからはライブへ行く予定の方々に向けてお話しましょう。オーディエンスとして、絶好のアイテムがあるんです。『歌舞伎フェイスパック』でおなじみ「一心堂本舗」が発売しているのは……、ついに来た! その名も『KISSフェイスパック』です!!

いや、すでにSNS等でこのフェイスパックの装着画像はかなり拡散されており、一度は目にした方も多いと思います。しかし、商品化までの道筋を探るとより興味深い。
まず、今までのフェイスパックは全て一心堂本舗が立ち上げた「Japanese Face」というブランドから発売されたという事実を踏まえていいただきたい。同ブランドのコンセプトは「日本を代表する人・キャラクター・文化をモチーフにしたフェイスパックをシリーズ化し、世界に発信したい」でした。
「昨年はフランスを中心に、海外でも『歌舞伎フェイスパック』を普及して回りました。そこで知ったのですが、欧米に『フェイスパック』という文化が無いみたいなんですね。実は、アジアのアイテムなんです。なので、説明は非常に難しかったです……」(同社代表取締役・戸村さん)

これは、同ブランドにとって大問題。「歌舞伎」は世界に知られているが、肝心の「フェイスパック」はマイナーな存在であった。だからこそ、今回のKISSはドンピシャの存在なのだ。日本の文化を欧米にも知ってもらう橋渡しとして、打ってつけ!
「われわれとしては、皆さんに『着けてみたい!』とモチベーションを持っていただくことが大事だと考えていますし、欧米の方にモチベーションを持っていただける存在は、やはりKISSなのではないかと! 誰もが『このメイクをやってみたい!』と思ったことがあるバンドですからね」(戸村さん)

ここで一つ、個人的興味の部分に突っ込んでいきたい。KISS、特にベーシストのジーン・シモンズには、ちょっとしたイメージがあります。ロッカーでありつつ、辣腕のビジネスマンでもある。この手のマーチャンダイズには、必要以上のハードルがあったのではと予想しているのですが……。
「まず、デザイン面に関してですね。この点に関しては、非常にチェックが厳しかったです。ただ、企画自体に関しては意外とすんなり通りました。今までのフェイスパックを見せたら、ジーン・シモンズにも『これ、面白いね!』と思っていただけたみたいで(笑)」(戸村さん)

なるほど、わかりました。完全なる私の予想ですが、これ、懐の深さを表すエピソードではありません。純粋に、ビジネスマンとして嗅覚が働いたんでしょう。「これはウケる!」と。事実、KISSのオフィシャルサイトでも『KISSフェイスパック』の販売は告知されているそうです。
「KISSはももクロとコラボを果たすなど、日本の文化にも興味を持っているバンドですしね」(戸村さん)
確かに!

さて、すでにかなりの拡散が果たされている『KISSフェイスパック』ですが、今までにどのような反響が寄せられていますか?
「反響の数は、すごく多いです。しかも、今までのフェイスパックとは明らかに異なる層からの熱を感じています。『熱烈なKISSファンです!』という国内のファンからはもちろん、海外ファンからも数多くのリアクションをいただいております」(戸村さん)
そもそもKISS自体、メンバー自身が過剰にキャラクター化されているバンドでもあるし、この手のグッズに目がないファンが多いのは道理でしょう。
「欧米の方々にフェイスパックというものを知ってもらう意味でも、大成功でした」(戸村さん)

そんな『KISSフェイスパック』は、東急ハンズ全店ならびに同社ウェブショップにて購入することができます。価格は、2枚入りで税込900円。「ジーン・シモンズ&エリック・シンガー」か「ポール・スタンレー&トミー・セイヤー」の組み合わせという、2パターンでパッケージされている模様。やはり、ジーン・シモンズとポール・スタンレーは分かれてますか……。こりゃ、2つ揃えるしかないな!

ところで戸村さんも、KISSはお好きだったんですか?
「実は私より12歳上の兄(51歳)が大ファンで、KISSのアルバムをコンプリートしている程なんです。なので今回は『でかした!』と、弟を見直しているんではないかと(笑)」(戸村さん)

今回の来日公演、幅広い年齢層のリスナーが集結することが予想されます。もちろん、会社帰りのサラリーマンが大挙して駆けつける光景も目に浮かぶ。
ぜひとも、やっていただきたいですね。『KISSフェイスパック』を顔に付けつつ、「Rock And Roll All Nite」に拳を振り上げたりして……まさに、ロックンロール・サーカス!
(寺西ジャジューカ)