黒を基調としたパッケージデザインだが、女性にも好まれる飲料に仕上げた。

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ジンジャーエールって、何が入っています? イメージとしては、やっぱりショウガじゃないですか。まさか、豆乳なんて入ってませんよねぇ。ええ、入ってません。

しかし、豆乳の“ジンジャーエール味”はあるらしい。キッコーマン飲料株式会社が2月23日より発売するは、その名も『豆乳飲料 ジンジャーエール』(希望小売価格90円)なる飲料です。……おい、ムチャだな!

しかし、このムチャは昨日今日始まった話ではない。なんと同社、2013年に『豆乳飲料 健康ラムネ』を、昨年には『豆乳飲料 健康コーラ』を発売していたらしいのです。
いや、なんで! 豆乳のラムネ味とかコーラ味とか、どうしてそんな冒険を!?
「豆乳は牛乳と同様に、一年中お飲みいただける飲料です。しかし喉の潤いがとれるイメージは薄く、爽快感はありません。そこで夏場でもゴクゴク飲んでもらえるよう炭酸飲料をイメージさせる、乾きを潤す豆乳飲料を開発しました。また現在、コーラ系炭酸飲料がトクホ商品として健康感を打ち出しているので、『止渇+健康成分』のニーズもあると考えています」(担当者)

なるほど、その意気や良し! しかし、大事なのは結果なわけで。コーラ風味とラムネ風味には、どんな反響が寄せられたのでしょうか?
「“健康ラムネ”は幼い頃にラムネ瓶でノドを潤した経験のある40代男性からの支持を獲得、また“健康コーラ”の方は高校生〜20代の若者の興味を引いたようです」(担当者)

そして期待の、『豆乳飲料 ジンジャーエール』。今回のターゲット層は、どの辺りなんでしょうか?
「今回は、幅広い層を想定しています。パッケージデザインは黒を基調とした男性向けですが、食物繊維を配合した上にカロリーも38kcal(200ml)と低く、女性にも好まれる飲料に仕上げました」(担当者)

自信ありげじゃないですか? そこまで言われたら、興味深い。特別に、発売前に試飲させてもらいました!
じゃあ早速、コップに注いでみたいと思います。どんな色、雰囲気なのかを確認してみたいから。

紛れもなく豆乳のホワイトでした。それでいて、匂いは豆乳じゃない。やっぱり、ジンジャーエールみたいな香りがするんですよ。これは、ちょっと期待しちゃうな……。じゃあ、いただきます! ……おわっ、ジンジャーエールだ。それでいて、舌に転がるマイルドな飲みくちは完全に豆乳。香りとテイストはジンジャーエールで、飲みくちは豆乳。出来すぎだけど、本当にそうとしか表現できないんですよ!
「当社は大豆特有の臭みをコントロールする技術により、様々なフレーバー豆乳飲料の開発が可能です。今回のジンジャーエールでは豆乳のテイストを前面に出さず、あくまでもジンジャーエール味にこだわり仕上げました」(担当者)
確かに、驚くほど豆乳のテイストは感じなかったです。これは、言われないと豆乳とは気付かないだろうな……。

そして、今後の展開について。
「今後も、豆乳と炭酸飲料の融合は続けていきたいです。炭酸飲料の“喉ごし”を一つの風味として捉えた場合、アルコールメーカーが出すノンアルコール炭酸飲料やトクホコーラ等こそが、“無炭酸豆乳飲料”の競合品だと考えています」(担当者)

そうですか。そうとなれば『豆乳飲料 ジンジャーエール』の発売も、今後の“無炭酸豆乳飲料”の展開も楽しみです。
……あっ、言い忘れてました。ジンジャーエール味と言えども、炭酸は入っていませんから。“無炭酸豆乳飲料”だけに、あくまで基本は豆乳です。
(寺西ジャジューカ)