【追記】旧日本陸軍の医療キットが海外で見つかり話題―731部隊関連品との憶測も

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 海外サイトで「祖父の家の屋根裏から出てきた旧日本軍医療キット」といわれる写真が話題になってました。

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 話題の写真には、『极醫斯瓦隊』と書かれた箱が。見た目かなり大きいようです。

 『极醫斯瓦隊』の意味がわからなかったので、Goole先生の自動翻訳にかけてみたところ、中国語が自動選択され「スバールバル極性医療チーム」と日本語で出てきました。「スバールバル」は恐らくノルウェー領土の一部スヴァーヴァル諸島のことを指しているのだとおもわれます。しかし「斯瓦」という言葉だけで検索すると「斯瓦=ガス」という意味も出てきました……。
 念の為台湾人の友達に見てもらったところ「何かの組織名称だと思うけどよくわからない」という答えでした。

 そして箱をあけると、蓋の内側のポケットに「S7.3月」と書かれた紙が入れられていたそうです。恐らくこれは昭和7年3月という意味。昭和7年3月1日には満州国が建国宣言を行っています。

 中に入っていた医薬品にはそれぞれ日本語の文字が確認できます。「ロベリン液」「カルチアゾール液」「カルモチン錠」「サリチル酸」「強ノヴォカイン液」「バグノン液」、そして箱の下には「陸軍衛生材料〜」という文字も。(〜は読めませんでした。)
旧日本陸軍で生産されたもののよう。

 中国語が記された箱に、旧日本陸軍が生産した医薬品。そして満州国建国の月が記された紙。
これらを踏まえネット上では「731部隊に関係するもの?」という意見も見られますが、この時期には731部隊はまだ組織されていないようです。

 ただこの医療キットの写真が投稿されたのは、アメリカのサイト。恐らく医療キットの発見国もアメリカなのでしょう。731部隊の研究データは終戦後アメリカに独占されたと言われています。

 ま、あくまで憶測程度にすぎませんが、もしかするともしかしてこの医療キットは歴史を紐解く重要な鍵なのかも……。おっと誰かきたようだ……

参考・引用:
imgur/Medical Chest

【追記】
 読者の皆様から色々お知恵をいただいたので追記を。当時横書きの場合右書きが一般ということは記事執筆時点理解していましたが、箱の中にある医薬品が横書きの場合全て左から書かれていたので記事ではそのまま「极醫斯瓦隊」と記してみました。(医療、化学、数学、音楽などについては当時でも左書きされていたようなので)

 そして軍事関連の知識に明るいと思われる方からの意見を待ってみると、箱の蓋に限っては右読みという意見が多く。「隊瓦斯醫极」という読み方で正解なよう。
さらに日本語配列に直すと「瓦斯隊醫极」となるようです。つまり直訳は瓦斯隊薬箱。
瓦斯隊は戦前にあった部隊の一つのようで、当時の資料にはその活動の内容が「瓦斯隊は敵の追撃路上の要点、或は迂回、包囲の虞ある地域に対し撒毒を実施し」と記されていました。

 色々ご意見をいただきありがとうございました。またTwitterなどを見て、まとまった意見があれば記事中に反映させていきたいと思います。