真和志vs沖縄水産
譜久村 誠悟が以前言っていた言葉がある。
「1回と6回の立ち上がりは気を付けるようにしています」
初戦の久米島ではその6回に先頭打者に三塁打を打たれ一死後にタイムリーを浴びている。そしてこの日の初回、沖縄水産の畑井太希にいきなり左中間を割られてしまう。だが真和志野手陣がこのピンチを救った。二塁を蹴り三塁へ向かう畑井を中継でアウト！「信頼出来る仲間がいるので」と公言する譜久村を助け、失点を許さなかった。
ピンチを切り抜けた真和志は2回、ニ死三塁から松川義孝がライト前へタイムリーを放ち先制すると、3回には四球とヒット、そして盗塁で無死二・三塁から比嘉辰樹がレフト前タイムリー。続く呉屋正之助が左中間を突破するタイムリーニ塁打と怒涛の長短三連打で3点を追加した。
さらに6回には相手の落球と悪送球などで１点を加え、8回には佐喜眞拓哉のタイムリー三塁打が、9回にも呉屋が3打点目となるタイムリーで沖縄水産を突き放す。この夏、まだ目覚めないと言われた打線も二桁安打をマークして、これ以上ない形で譜久村たちが１年生のときの夏以来となる2年振り4度目のベスト8進出を決めた。
エース譜久村は強打の水産打線を6安打に抑えて見事シャットアウト。これで初戦の7回から続く連続無失点を21へ伸ばし防御率は0.33。最後の夏で気合十分のミスターゼロは、沖縄の暑さよりも熱いハートで観衆を魅了した。
(文=當山 雅通)
真和志 TEAM 沖縄水産 守備位置 氏名 打順 守備位置 氏名 中堅 東 大貴 1番 三塁 畑井太希 二塁 比嘉辰樹 2番 中堅 屋比久竜生 右翼 呉屋正之助 3番 一塁 玉寄勢龍聖 左翼 砂邊 大州 4番 左翼 末原昂岳 投手 譜久村 誠悟 5番 捕手 大田徳斗 一塁 古謝佑弥 6番 二塁 長田佳祐 三塁 松川義孝 7番 右翼 新城武朗 捕手 佐喜眞拓哉 8番 投手 庄司 峻 遊撃 津波拓海 9番 遊撃 金城竜次
