――最初に七美のような「待つ女」にはなれないと話していましたが、皆さんは片思いの期間は最長どのぐらいですか?

めぐみが3ヶ月、まゆ子が1年、美佳が7ケ月、麻里が2,3ケ月で、千帆は……

千帆:2年と…、まだわからない。

めぐみ:えっ、現在進行形?

美佳:七美の待つ気持ちもわかるけど、何年も待てないかな。七美はO型なんじゃない。O型は恋愛体質って言うし。私の周りに10年想っていた人がO型でいたよ。

まゆ子:10年!無理でしょ!?

めぐみ:七美も高校生の時から10年でしょ?大学生の時は一番遊べる時じゃない。その時に、遊ばずしてどうするの?(笑)

千帆:竹内君がそばで支えていてくれたからこそ、ずっと想い続けることができたんじゃないかな。

麻里:なるほど。待つにも、独りでは無理だけど、竹内がいたからなのかもね。

美佳:竹内君は本当に二人を結びつける“良い人”の役割なのね。ちょっとかわいそう。

――ちょっと話題を変えて。恋愛の仕方は、学生の時と大人になってからで変わりましたか?

まゆ子:いわゆる恋愛論というものに従っていたかも。こういう時は、こうしなさいというようなマニュアル本ってありましたよね。「メールはすぐ返してはいけない。遅れて返す」「誘いは1回目は断れ」とか。やってみたけど、実際は違うなと思い、今ではマニュアルを気にしなくなりましたね。

千帆:竹内君と同じじゃない? 竹内君も典型的な恋愛マニュアル人間だよね。

美佳:学園祭で七美を探して見つけるんだけど、七美が矢野を待っていることに気付いて「探す相手を間違えたぜ」って去っていく(笑)

めぐみ:身を引く時もマニュアルだね。まゆ子は、“女・竹内”だったんだね。

まゆ子:何それー!(笑)

――他の方はどうですか?

めぐみ:高校とかそういう時は自分本位だったかも。会いたい時に会えないと「何で会えないの?」みたいなこと言ってましたね。でも、今は相手の立場とか会えない時間のしょうがなさとかいろいろ考えるようになったかな。会えないから寂しいと思うけど「お仕事応援しなくちゃ」とか、そこまで考えられるようになった。

美佳:それ七美に近い部分ありますよ。

めぐみ:嘘ー!

千帆:だって七美も高校時代は、矢野と喧嘩するとすぐに絶交したりしていたけど、大人になってからは、相手のことを考えて待ち続けるようになったし。

美佳:私は最近、結婚したんですけど、今の人と付き合うまでは、半年以上続いたことがないんです。今の人でブレなくなりましたね。前までは普通に、楽しい若い男とばかり遊んでいたんですけど。

一同:若い男(笑)

美佳:今の人は、家庭的で、あんまり友達と遊びに行かなくて。そういう人を好む年齢になったんですかね。落ち着いて相手を見れるようになったら続くようになりました。良さは、何でしょうかね。うーん安心感?

千帆:安心感って、それはもう本当に竹内派だよね。

――最後に、七美のように「自分の幸せよりも相手の幸せを願う」という姿勢はどう思いますか?

めぐみ:半々がいい。まあ相手も幸せなのが良いけど、それは自分で何とかしてって。(笑)

千帆:人によって価値観が違うから「幸せ与えます」って無理強いする必要はないかな。

まゆ子:「尽くそう」とおもって尽くすよりは、「あっ、尽くしていた」みたいな。

美佳:何かの言葉で「何も起きないというのが安心、何があっても大丈夫は信頼」という言葉があったのですが、恋愛も一緒に長くいたら、必ず何かトラブルが起こるはず。そう言う時でもこの人なら絶対大丈夫って信頼しあえるのがオトナの愛なのかな。

麻里:無理に何かしようというのではなく、自然とそういう関係をつくれたのなら良いのかも知れないですね。

千帆:そういう意味じゃ主人公二人は理想的かも。トラブルはあるけど、お互い何か自然と関係がつくれているし。

美佳:ベストパートナーかもね。

 さて今回の「イマドキ女子」の座談会、最初は、映画『僕等がいた』のような大人の“純愛”は現代女子ではありえないのかと思いましたが、話をよく聞いてみると、登場人物たちと同じように心が揺れ動いたり、、実際に同じ行動をしていたりと共通する部分が多いことが分かりました。大人の“純愛”は、楽しいとか面白いだけではなく本当の意味での「信頼」が出来てこそ成り立つのかも知れません。

 『僕等がいた』の後篇には、イマドキOL女子たちが、ここまで“語り合える”オトナな恋愛とドラマが詰まっています。前篇も上映中なので、前・後篇を一気に観て、大いに語るのも良いのではないでしょうか。

 『僕等がいた』後篇は4月21日(土)から全国ロードショーです。

『僕等がいた』公式サイト
『僕等がいた』特集