W杯南ア大会グループリーグの組み合わせが4日に決まり、翌日のレキップ紙がグループごとに各国代表の選手や監督などの反応をまとめた。

 日本が入ったグループEについては、オランダのベルト・ファン・マルワイク監督、同アシスタントコーチのフランク・デ・ブール氏、カメルーンのフランス人監督ポール・ルグエン氏、そして日本の岡田武史監督のコメントが紹介された。

 ファン・マルワイク監督は、「たしかに、ブラジルとポルトガルのようなグループ(グループG)を避けられたのはよかったが、我々のグループも危険だと考えている。我々は最近、日本を親善試合で破ったが、予測不能のチームであることは前々から確認済み。カメルーンはとても強い。身体能力では驚異的なチームだ。いいニュースとしては、デンマークとの初戦を我々のキャンプ地があるヨハネスブルグで戦うこと」と語った。

 オランダがカメルーンを最大の難敵と見ていることは、デ・ブール監督補佐の言葉からもうかがえる。「フィジカルなサッカーを展開してきたカメルーンに、我々は多少の恐怖を感じている。このチームにはフランスやイングランドでプレーする一流の選手たちがいる。そして、いつでも変化を生み出せるエトーの存在がある。おそらく全世界がオランダのグループ突破を予想しているが、そう簡単ではない」と“本命”なりに警戒を怠らない。

 そのカメルーンを率いるルグエン監督は、「予選の戦いぶりから考えて、明らかにオランダがこのグループの本命。その下(グループ2位)が我々の狙う場所となろう。日本、デンマークとの争いになる。興味深い対戦になるだろう」とオランダを除くチームとの戦いに狙いを絞っているようだ。

 同グループの強豪が慎重な反応を示す一方で、岡田監督のコメントは「このグループはそこまで厳しくはない。日本がW杯本戦に出場するのは4度目。我々はベスト4をめざす。この目標を変えるつもりはない」とあくまで強気だ。紹介された26人のコメントで、グループリーグ突破のみならず、さらに上へ行くことを明確に口にしたのは日本の監督だけ。優勝候補の一角とされる欧州王者スペインのデルボスケ監督でさえ、「ベスト16を考えるべきではなく、まずはどうやってそこまでたどりつくかが重要」と慎重だ。