イタリア代表DFマッシモ・オッド(31)が所属クラブのラツィオから見放されていることが判明した。21日夜に行われたセリエA第20節、ホームでの対ACミラン戦の召集メンバーにオッドの名前はなかった。前節対シエナ戦後、多くの報道陣を前にACミランへの移籍願望を告白したオッドだったが、移籍志願発言がクラブによる飼い殺し状態を招いてしまった。

「コンディションは整っているのに・・」。召集メンバーから外された直後、主将オッドは練習場を去る際に呟いた。ラツィオ監督デリオ・ロッシは「オッドはクラブから出たい意思を表明した。ラツィオのことを常に考えている選手でない以上、必要ない」と召集見送り理由を明かしている。憧れのACミランが相手だったことも影響しただろうが、ACミラン監督アンチェロッティは「オッドのような選手は常に試合に出るべきだ」と同情の色を隠せずに語った。

ラツィオ会長ロティートとACミラン副会長ガリアーニとの移籍交渉は凍結状態。両クラブ間に存在する300万ユーロ(約4億5千万円)の溝が埋まる見通しはない。オッドの代わりにスイス代表MFベラミ(21)を右SBにコンバート起用して行われた試合は、白熱する事無く0−0に終わっている。残り10カウントを切った冬季移籍市場。クラブ、サポーターを敵に回したオッドの居場所は首都ローマには無い。

佐藤 貴洋