スポニチ

写真拡大

 ニューヨーク・ポスト紙のジョエル・シャーマン記者が今季ロッテでプレーした左腕ダラス・カイケル(36)に電話取材、佐々木朗希(23)について詳しく聞いたと10日付の記事で紹介している。

 15年にア・リーグのサイ・ヤング賞を獲得したカイケルは今年7月末に千葉ロッテと契約、8試合に先発した。佐々木を「全体的に見て、驚異的な投手。彼ができないことは何もない」と絶賛している。

 能力が高いのにマイナー契約で済むため、通常であれば大変な争奪戦になる。しかし、業界内ではドジャースが有力で、事実上獲得したようなものとみられている。カイケルは「ドジャースと契約が決まっているという話をいくつか聞いたよ。もし私がラスベガスの賭け屋なら、確実にドジャースを本命にする。ただし確かなことはわからない。彼と実際にそういう話をしたわけではないから」

 ヤンキースとメッツについては話したそうだ。「その2つの東海岸のチームについては話をしたよ。ただ、ドジャースが有利だと思う。大谷翔平山本由伸がいて、ダルビッシュ有も17年のプレーオフで投げたからね。どこに行っても、あの選手たちの影響で朝にはドジャーステレビに映っていた。ヤンキースやメッツについて簡単に話したけど、中心的な話題にはならなかった」と振り返る。

 メジャーでは選手をスカウトするとき、20〜80の数字で評価する。80は満点だ。カイケルは佐々木の投球力を70とした。「速球が序盤には決まらない時でもスライダーやスプリットをストライクゾーンに決めることができる」という。

 直球は少なくとも70の評価。「93〜94マイル(約149.6〜151.2キロ)と抑えて投げても成功できる。ただ、MLBの関係者が視察に来ていると、印象を与えようとそれ以上の速さで投げていた」と明かす。しばしば100マイル(約160.9キロ)以上を計測した。スプリットは65〜70。スライダーは70で、スピードを変化させることを学べば80に達する可能性があるという。その上で佐々木のメンタルについて「プラスプラス」と評価した。

 カイケルはロッテでチームメートとの親交を深めるために投手の夕食会を企画し、佐々木とも話した。その上で、佐々木を知的で、情報に飢えていて、クラブハウスでも好感が持てる人物だと説明する。さらに佐々木が英語を勉強していたという。「彼はとても静かだが、好奇心旺盛。勝つことが好きで野球が好き。最良の自分になりたいと心から思っているし、史上最高の投手の一人になれると信じていると思う」とシャーマン記者に話していた。