24日の債券市場で、先物中心限月12月限は大幅続伸した。米長期金利が時間外取引で低下(価格は上昇)し、買い戻しを誘った。一方、日本の財務省が実施した20年債入札は低調な結果となり、円債相場の上値を圧迫する場面があった。

 先物は20年債入札の結果が伝わると伸び悩む場面があったが、午後の取引の中盤以降は上げ幅を拡大する展開となった。前日の米国市場では、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げペースの鈍化観測と、トランプ氏が米大統領選で当選した際のインフレ高進の連想から米長期金利は一時4.26%に上昇したが、アジア時間に入ると上昇は一服。米金利に低下圧力が掛かったことが債券先物の支援材料となった。

 20年債入札は応札倍率が3.04倍となり、前回(9月12日、3.47倍)に比べて低下した。小さければ小さいほど好調とされるテール(平均落札価格と最低落札価格の差)は29銭と前回(20銭)から拡大。低調な結果と受け止められ、債券需給を巡る懸念が広がった。

 先物12月限は前営業日比26銭高の143円96銭で取引を終えた。新発10年債利回り(長期金利)は0.955%と、前営業日に比べ0.020ポイント低下した。

出所:MINKABU PRESS