北朝鮮兵3000人、米政府「ロシア東部で戦闘訓練」と分析結果を公表…ウクライナ投入を懸念
【ワシントン=池田慶太】米国のジョン・カービー大統領補佐官は23日の記者会見で、少なくとも3000人の北朝鮮兵がロシア東部に移動し、戦闘訓練を受けているとの分析結果を明らかにした。
終了後、ウクライナとの戦闘に投入される可能性があるとして強い懸念を表明した。
北朝鮮部隊のロシア派遣を巡り、米政府が詳細を公表するのは初めて。オースティン米国防長官は23日、訪問先のローマで「証拠がある」と述べていた。
カービー氏によると、北朝鮮の兵士らは今月上旬から中旬、東部・江原道(カンウォンド)の元山(ウォンサン)付近から船で露極東ウラジオストクに移動した後、東部の3か所に分かれ、訓練を続けているという。
カービー氏は「状況を完全に把握するために同盟国やパートナー国と緊密に連携している」と述べた。北朝鮮部隊が実際にウクライナとの戦闘に投入されれば「(ウクライナにとって)軍事目標になる」とけん制した。
また、北朝鮮への軍事訓練の提供は国連安全保障理事会決議違反にあたると非難し、数日中に追加制裁を科すと表明した。ロイター通信は米当局者の話として、露西部クルスク州への越境攻撃を続けているウクライナ軍に対して北朝鮮部隊が投入される可能性があると報じた。