米国株式市場=下落、国債利回り上昇受け大型株に売り

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[ニューヨーク 23日 ロイター] - 米国株式市場は下落して取引を終えた。国債利回りの上昇が大型株の重しとなったほか、連邦準備理事会(FRB)による大幅利下げ観測が後退したことを受けた。

指標となる10年債利回りは3カ月ぶりの高水準を付けた。好調な経済指標や11月の米大統領選を踏まえ、向こう数カ月の米政策金利の先行きを改めて見極めようとする動きが広がった。

LPLフィナンシャルのチーフテクニカルストラテジスト、アダム・ターンキスト氏は、国債利回りが再び上昇していることが市場では「消化難」になっていると指摘した。

金利動向に敏感な大型株では半導体大手エヌビディアが2.81%、アップルが2.16%、メタ・プラットフォームズが3.15%、アマゾンが2.63%、それぞれ下落。これがハイテク株中心のナスダック総合を下押しした。

ファストフードチェーン大手マクドナルドは、大腸菌の食中毒が発生したとの報道を受け5.12%下落。飲料大手コカ・コーラは通期の調整後利益見通しを5─6%増に据え置いたことで2.07%下落し、相場の押し下げ要因となった。

S&P総合500種の主要セクターのうち一般消費財が1.82%安、情報技術が1.68%安で終了した。

半導体大手テキサス・インスツルメンツは4%上昇。同社の第3・四半期決算は、中国の自動車向け需要が改善したことを受け、利益が予想を上回った。

超大型7銘柄「マグニフィセント・セブン」の一角を占めるテスラは引け後の決算発表を前に安く引けたが、その後の時間外取引で8%上昇した。利益率がアナリスト予想を上回った。

リッチモンド地区連銀のバーキン総裁は、インフレ率を2%の目標に戻すFRBの取り組みが予想より長引いて利下げの制約になる可能性があると述べた。

FRBが公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)によると、ほぼ全ての地区で経済活動は横ばいとなった一方、2地区が緩やかな成長を報告した。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を3.27対1の比率で上回った。

米取引所の合算出来高は118億3000万株。直近20営業日の平均は112億9000万株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 42514.95 -409.94 -0.96 42834.40 42834.40 42293.17

前営業日終値 42924.89

ナスダック総合 18276.65 -296.48 -1.60 18502.06 18509.19 18146.61

前営業日終値 18573.13

S&P総合500種 5797.42 -53.78 -0.92 5834.50 5834.85 5762.41

前営業日終値 5851.20

ダウ輸送株20種 16087.50 -162.44 -1.00

ダウ公共株15種 1071.27 +10.51 +0.99

フィラデルフィア半導体 5131.37 -59.34 -1.14

VIX指数 19.24 +1.04 +5.71

S&P一般消費財 1552.44 -28.77 -1.82

S&P素材 604.62 -2.13 -0.35

S&P工業 1155.80 -3.42 -0.30

S&P主要消費財 881.16 -1.08 -0.12

S&P金融 783.27 -0.97 -0.12

S&P不動産 277.94 +2.81 +1.02

S&Pエネルギー 691.83 -3.33 -0.48

S&Pヘルスケア 1752.58 -8.12 -0.46

S&P通信サービス 312.23 -4.32 -1.37

S&P情報技術 4498.79 -76.97 -1.68

S&P公益事業 417.22 +4.19 +1.01

NYSE出来高 8.67億株

シカゴ日経先物12月限 ドル建て 37950 - 120 大阪比

シカゴ日経先物12月限 円建て 37850 - 220 大阪比