[ロンドン 27日 ロイター] - 英産業連盟(CBI)が27日発表した9月の小売売上高指数はプラス4と、前月のマイナス27からプラスに転じ、5月以来最大の伸びを示した。来月も小幅な伸びが続くと予想されている。

10月の見通しを示す指数は前月のマイナス17からプラス5に改善し、昨年4月以来の高水準となった。ただ小売業者は、この時期としては売上高がなお平年を下回っていると判断している。

CBIの主席エコノミスト、マーティン・サートリウス氏は「一部小売業者は家計所得の増加で追い風を感じ始めているが、他は消費者の支出習慣が依然近年の価格上昇に影響されていると報告した」と述べた。

イングランド銀行(英中央銀行)のグリーン政策委員は先に、消費支出は多くの家計で所得が回復しているにもかかわらずコロナ禍前の水準を下回っており、中銀予想より力強く持ち直す可能性があると述べた。

ただ市場調査会社GfKと英小売協会(BRC)による調査では、2022・23年の高インフレや、10月30日に発表される労働党新政権初の予算案で増税が行われる可能性があるため、多くの家計がなお慎重であることが示されている。