●愛の形は“ニーニー”と同じ!?

俳優の竜星涼と八木莉可子が、W主演を務める日本テレビ系ドラマ『潜入兄妹 特殊詐欺特命捜査官』(10月5日スタート、毎週土曜22:00〜)の取材に応じ、一人っ子同士の2人が “兄妹愛”を演じるにあたっての心境などについて語った。

竜星涼(左)と八木莉可子 (C)日テレ

○詐欺犯罪への警鐘になれば

2人が演じるのは、元警察官で正義感と行動力をあわせ持つ兄・渡良瀬貴一(竜星)と、超一流のホワイトハッカーで大学生の妹・優貴(八木)。かつて父親を殺された兄妹が、巨大特殊詐欺グループを内側から壊滅させることに挑む。

台本を読んだ感想を聞くと、竜星は「見ている視聴者の方たちの目線と、後々いろいろとリンクしていく部分が、とても巧妙で、うまくまとめられているなという印象でした。それと、1話1話でいろんな詐欺のあり方が提示されているので、一つの警鐘になればいいのかなとも思いました」とコメント。

八木は「純粋にすごく面白かったです。“あれ? どういうこと?”って読み返してしまうくらい先の展開も読めず、終盤になって“だまされてた!”って気付かされました」と率直に語る。

役への共感について、竜星は「兄妹でありながら父親が亡くなって、その犯人を追いかけていくという正義感の強い役どころなのですが、自分自身もきっとそういう道をたどるのかな、と気持ちはすごく理解できる部分がありました」とのこと。続けて、八木の演じるキャラクターを「頑固な役なんです(笑)」と紹介すると、八木は「頑固だけど怖いところはちゃんと怖いって思う子なのかなと思っています。それと、自分の意志の強さで頑張っている子というイメージがあるので、復讐心だけでなく、恐怖心も抱くところがあるというのを、ちゃんとお芝居で演じられたらいいなと思っています」と話した。





(C)日テレ

○「自分が絶対に守る」「表面上はツンデレ」

現実には一人っ子だという竜星は「妹が欲しかったなと思うので、実際に妹ができたら、心配しまくりだろうなと思います。なので、そういうお兄ちゃんでいられたら」と、今回の兄妹役の関係性に反映させるイメージ。演じる貴一の妹への思いは「自分が絶対に守るという使命感があり、親代わりみたいな感覚」だという。

父親代わりで妹思いの兄と言えば、竜星は朝ドラ『ちむどんどん』(NHK)で4人兄妹の長男“ニーニー”を演じた経験も。「ニーニーも妹のために一生懸命だったので、もしかしたら兄にとって妹というのは、自分が間違ったことを犯してしまうくらい、大事な存在なのかもしれないと思います。愛の形としては同じなのかな(笑)」と、ある種の共通点もよぎっているようだ。

一方の八木は、竜星演じる兄に対して、「表面上ではわりとツンデレですね(笑)。でも内心は大好きだし、一番信頼しているんです」と紹介し、「2人とも名前に“貴”という字が入っているのですが、兄妹がお父さんを殺されて、力を合わせて頑張っていくという中で、貴(とうと)い絆みたいなものが見えたらいいのかなと思っています」と力を込めた。

“兄妹愛”と言えば、パリオリンピックで活躍した柔道の阿部一二三・詩兄妹も記憶に新しい。竜星は「一緒に命を削って過ごしていくという中で、お互いを信頼し合いながら、支え合うというのは、阿部兄妹に通じるものがあるかもしれませんし、逆に言えばあの関係性までいけたらいいのかなと思います。家族で何かを成し遂げるというあの強さは、やっぱり一人っ子の自分にはない感覚なので素敵だなと感じます」と語る。

それを受け、八木も「パリやそれまでのオリンピックなどを見させていただいて、すごく絆があるんだなと、勝手に視聴者として思いながら応援させていただきました」と、一つの目標に掲げた。

●『占拠』制作チームへの信頼「とてもワクワク」

今作は、『大病院占拠』『新空港占拠』を手がけた制作チームが集結。竜星は「今まであるクルーの中に、また新しい形でやっていくっていうのは、とてもワクワクします。何より、ある程度チームワークが出来上がっていると思うので、そこは信頼しながらまた新しい潜入作品ができたら」と期待を述べる。

八木は「正直“まさか自分が…”と驚いたのと、今回ご一緒できることは本当に光栄だと思います。前のシリーズでも先の展開が読めなくて驚くようなところがある作品だったので、“どういうお話になるんだろう”、“どう裏切られる部分があるんだろう”と、今後の展開が自分自身楽しみだなと思いました」と心境を語った。

今回はアクションシーンもあるが、竜星は「年齢が上がっていくにつれて少なくなってきたなと思うので、久々に動ける体にしておこうかなと思います」と準備。

八木は「ホワイトハッカーの役なので、タイピングを練習しています。今年の3月まで大学生で、パソコンを触る機会は多かったんですけど、速いかと言われるとそうではなかったので、台本をタイピングして覚えています。一石二鳥かなあと思って(笑)」と、工夫を凝らしていることを明かした。





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