コメルツ銀、27日にウニクレディトと協議開始 利益目標引き上げ

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Tom Sims

[フランクフルト 26日 ロイター] - 独コメルツ銀行のベッティーナ・オルロップ次期最高経営責任者(CEO)は26日、同行の買収を視野に入れているイタリアの金融大手ウニクレディトと27日に初会合を開くことを明らかにした。

オルロップ氏はロンドンの金融会議で、コメルツ銀行は柔軟な考えを持っているが、何らかの取引を実行する際には相乗効果のスピードやリスクを評価する必要があると発言。「意味を成す場合もあるし、成さない場合もある。その点を共同で探る必要がある」と述べた。

ただ「クレイジー」な売却や買収、「馬鹿げたこと」に関与するつもりはないとも語った。

協議開始のニュースを受けて、コメルツ銀行の株価は6%値上がりしている。

同行の経営陣、従業員、ショルツ独首相はウニクレディトによる買収に反対している。

これに先立ち、コメルツ銀行は監査役会と経営委員会が銀行の独立性という現在の戦略を支持することに全会一致で合意したと表明。投資家の支持を得るため、利益と株主還元の目標を引き上げたことも明らかにした。

2027年の有形株主資本利益率(RoTE)は12.3%と、従来予想の11.5%を上回る見通し。アナリスト予想は10%前後。

27年の利益予想は30億ユーロ以上。アナリスト予想とほぼ一致した。