勝利の瞬間、ベンチで笑顔を見せる高橋

写真拡大

 「阪神7−3広島」(13日、甲子園球場)

 阪神が5カード連続の初戦勝利で2位に浮上。首位・巨人に3ゲーム差に迫った。先発の高橋遥人投手(28)が5回2/3を4安打3失点で復帰後負けなしの4連勝。広島には3戦3勝となった。

  ◇  ◇

 高橋は前回登板の9月3日・中日戦、高橋宏の直球に打席で衝撃を受けた。「真っすぐって本当に魔球だなと思いました。みんな速いんですけど一番でしたね」。7学年下の真っすぐを褒めると同時に、改めてストレートの大切さを痛感した。

 真っすぐがあってこその変化球。「いい投手は真っすぐがいい。やっぱり大事ですよね」。最もこだわってきた武器でもある。大竹が5日に8奪三振したのも「真っすぐに意識がいってるから」と軸に直球があると分析していた。

 そんな高橋のストレートも“魔球”だった。村上が高橋とのキャッチボールを終えた後、独特の表現で球筋を教えてくれた。「下から浮き上がってくる感じ。アンダースローの投手みたいです」。才木は上からズドンと来るようだが、高橋は唯一無二の軌道だという。

 高橋は「絶対に盛ってるでしょ」と苦笑いだったが、受け手が感じたことにうそはない。“魔球”にさらなる磨きがかかった時、もう手がつけられないだろう。(デイリースポーツ・今西大翔)