「生涯セビジスタだと言い続けていく」 2度のEL優勝に導いたFWオカンポスがセビージャに涙の別れ

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 セビージャは3日、FWルーカス・オカンポスがモンテレイ(メキシコ1部)へと完全移籍することを発表した。

 背番号『5』はクラブを2度のヨーロッパリーグ優勝に導いた後、『ラモン・サンチェス・ピスフアン』を出発する。アルゼンチン出身のオカンポスは1994年7月11日生まれの現在30歳。名門リーベル・プレートでプロキャリアを始めた後、モナコやマルセイユなどを経て、2019年夏にセビージャに加入。リーチの長さを活かしたドリブルとスピード、キック制度を兼ね揃えたウィンガーは、1年目から公式戦17得点5アシストのキャリアハイを叩き出した。以降もサイドから攻撃を牽引する存在として活躍し、2022年夏からの半年間はアヤックスへとレンタル移籍したものの、在籍4年半でクラブ公式戦通算208試合に出場。44得点22アシストを記録している。

 同日に行われた退団会見では、涙ながらに思いの丈を述べたオカンポス。在籍期間中に師事したフレン・ロペテギ氏やホセ・ルイス・メンディリバル氏ら6人の指揮官、モンチ元SD、ホセ・カストロ会長について触れた後、同選手は「今日ここにいるチームメイト、そしてこの5年間で出会った全員に感謝したい。僕の第2の家族であることは間違いなく、彼らを心の中に抱き続けるだろう」としつつ、「そして、セビジスタのみんな。サンチェス・ピスフアンでプレーすることがどれだけ楽しかったことか、あなたたちに分かるだろうか。エンブレムとクラブを最優先に考え、しばしば集団の前に個人的なことを脇に置いて、自分のすべてを捧げられたという安堵とともに去ることができるよ」と胸中を明かした。

 ヨーロッパリーグ優勝、キャリアハイ更新、味方GKの退場により急遽代役に抜擢、そして、アルゼンチン代表に初選出されたのもセビージャでのプレーが評価されたからだった。オカンポスは「サンチェス・ピスフアンの最後の試合で、2人の娘と手をつないで入場したこと、そして友人であるクラブレジェンドのヘスス・ナバスの腕章を巻くことができたこと…。この素晴らしい思い出を胸に刻んでおこう」と告白。最後に「すべてを実現してくれた3人に感謝する。妻と2人の娘に。いつも力を与え、サポートしてくれてありがとう。あなた達がそばにいてくれなければ、このような素晴らしい物語は生まれなかった。この街で、このチームで、僕たち家族が何を生き、どれだけ幸せだったかは、僕たちだけが知っている。いつだってセビジスタ・ファミリーだ。そう、僕はここで育ったわけではないけど、生涯セビジスタだと言い続けていく。ありがとう、セビージャ」と思いを巡らせている。

 なお、オカンポスが加入するモンテレイには、セビージャ時代の同僚MFオリベル・トーレスや元ベティスのMFセルヒオ・カナレスが在籍。同選手は、2027年夏までの3年契約を締結している。


【公式発表】オカンポスのセビージャ退団が決定