セントウルSに出走予定のアサカラキング(c)netkeiba

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 本記事ではnetkeibaオリジナルAIが推奨する本命候補3頭を特筆すべき過去の傾向とともにご紹介します。

 今週の重賞競走は土曜日に紫苑ステークス(GII)、日曜日に京成杯AH(GIII)とセントウルステークス(GII)が行われます。その中から中京競馬場で行われるセントウルSを取り上げます。まずは過去の傾向から。

 過去10年のセントウルSでの所属別成績を見ていきます。過去10年のセントウルSでは栗東所属馬が9勝2着9回3着10回と圧倒しています。一方、美浦所属馬は1勝2着1回と苦戦傾向になっています。出走頭数は栗東所属馬の123頭に対し、美浦所属馬は25頭と大きな差があります。それでも栗東所属馬の複勝率は22.8%、美浦所属馬は8.0%となっていますので、やはり栗東所属馬を中心に見るべき一戦ではないかと思われます。

 美浦所属馬で馬券に絡んだのは19年タワーオブロンドンと17年ラインミーティア。この2頭は重賞勝ちの実績があった馬です。美浦所属馬については、重賞で好勝負できる事をすでに証明している事が重要と言えるかもしれません。

 続いては、過去10年のセントウルSにおける前走距離別成績です。過去10年のセントウルSでは前走で1200mに出走していた馬が6勝2着7回3着7回と好成績を残しています。過去10年のセントウルSは全て1200mで行われていますので、前走で同じ距離に使われていた馬に分があると言えそうです。

 1200m以外の距離では前走で1600mに出走していた馬にも注目したいところです。過去10年のセントウルSでは前走が1600mだった馬は3勝2着1回3着2回となっています。単勝回収率293%、複勝回収率136%と回収率の面でも高い数値を残していますので、前走1600m組には十分な注意が必要と言えるのではないでしょうか。

 それでは早速ですが、今週のセントウルSでAIから導き出された月曜日時点での本命候補3頭をご紹介します。

◆波乱も示唆する人工知能の本命候補

アサカラキング

 前走の函館スプリントS(GIII)では、スムーズな恰好でスタートを切る事はできず、その後も行き脚がつかず。押して押して2番手は確保したものの、そこでかなり脚を使っていたように見えます。直線では先頭に並びかけたところで脚色が鈍ってしまい、そこから粘り腰を見せる事もなく9着に終わっています。結果的にスタート直後に脚を使ってしまった事が影響した可能性は大いにありそうです。

 本馬はこれまでに5勝を挙げていますが、全て逃げ切り勝ちとなっています。前走のように控える形よりも行き切る形の方が良さは出るのかもしれません。3走前の阪急杯(GIII)は逃げて2着と連対を確保していますし、ここも同型との兼ね合い次第になりそうです。スムーズにスタートを出て、ハナへ行けるような形になれば一変する可能性も十分にありそうです。

トウシンマカオ

 ここ2走は高松宮記念(GI)6着、京王杯スプリングC(GII)6着と結果を残せていませんが、GII以上のメンバーが相手だったので致し方ない面はあります。3走前のオーシャンS(GIII)や4走前の京阪杯(GIII)では勝利していますので、GIIIメンバー相手なら好勝負が見込めるはずです。

 GIIIの芝1200mでは7戦して3勝3着2回4着2回。掲示板を外していませんし安定感は十分。今回も大崩れなく走ってくれそうな印象です。過去10年のセントウルSで苦戦傾向にある美浦所属馬ではありますが、先述したように重賞実績は豊富であることを考えれば、好走する可能性は十分にありそうです。能力通りに走ればここも大崩れすることはなさそうです。

ダノンスコーピオン

 22年の富士S(GII)で3着に好走して以降は、なかなか馬券に絡むどころか掲示板にすら載ることができずに苦戦している本馬。しかし、2走前の京王杯スプリングC(GII)では上がり2位の末脚を使って4着と好走し久々に掲示板を確保。復調気配を感じさせる走りを見せた一戦と言えます。

 今回はデビューしてから初めての1200mとなります。父は短距離で活躍馬を多数輩出し、自身もスプリント路線で大活躍したロードカナロア。血統的には1200mでも対応可能だと思いますし元々の能力は高い馬ですので、近走の成績から人気はなさそうですがこの距離で新味が出るようならば久々の重賞制覇にも期待できそうです。