アメリカ・イリノイ州のハーベイ学区152でフードサービスディレクターを務めていた女性に対し、裁判所が窃盗と犯罪事業の運営の罪で懲役9年の有罪判決を下しました。この女性は、新型コロナウイルス感染症のパンデミックによって学生の登校が認められていなかった時期に、食品提供者に1万1000ケース、総額150万ドル(約2億2000万円)相当の鶏手羽を注文した罪で逮捕されています。

Illinois school worker sentenced to 9 years in prison for stealing $1.5 million worth of chicken wings | Fox News

https://www.foxnews.com/us/illinois-school-worker-sentenced-9-years-prison-stealing-1-5-million-worth-chicken-wings



Suburban school worker charged with stealing $1.5M worth of chicken wings from district | WGN-TV

https://wgntv.com/news/wgn-investigates/suburban-school-worker-charged-with-stealing-1-5m-worth-of-chicken-wings/

Chicken wing theft: Food service director for Harvey School District 152 pleads guilty to stealing $1.5 millions worth of food

https://wgntv.com/news/wgn-investigates/suburban-school-worker-pleads-guilty-to-stealing-1-5m-worth-of-chicken-wings-from-district/

今回懲役9年の有罪判決が下されたベラ・リデルは、ハーベイ学区152で10年以上フードサービスディレクターを務めてきました。しかし、リデルは2020年7月から2022年2月までの19カ月間にわたって鶏手羽を不正に注文していたことが追及されています。

この期間、ハーベイ学区152では、新型コロナウイルス感染症のパンデミックに伴い生徒はリモートでの学習が義務付けられており、生徒らには宅配給食が提供されることになっていました。裁判所の記録によると、リデルは学生への食事とは別に学区の食品供給業者であるゴードン・フード・サービスに対し合計1万1000ケースもの鶏手羽を注文。注文した食事は学区の貨物バンで受け取っていたとのこと。



なお、鶏手羽の購入に必要な150万ドルもの資金は地区の予算で賄われましたが、リデルによって注文された鶏手羽が生徒の元に届くことはなかったそうです。

この事件が発覚したのは、2022年度の資金監査中に、年度の半分しか経過していないにも関わらず、ハーベイ学区152のフードサービス予算が年度予算を30万ドル(約4400万円)上回ったことが明らかになったためです。地区のビジネスマネージャーがこの件について調査を行うと、リデルがサインした大量の鶏手羽の請求書が発見されました。

これを受けて地元の警察はリデルを窃盗と犯罪事業の運営の容疑で逮捕。その後リデルは2023年1月に起訴され、2024年8月9日に行われた裁判で自身の罪を認め、懲役9年の有罪判決が下されました。