2023年8月23日、乙支演習の一環として空襲を想定した訓練が行われ、江原道・春川の避難所で住民たちが防毒マスクを着用している=(聯合ニュース)

写真拡大

【ソウル聯合ニュース】韓国政府は31日、戦時や災害など非常事態に備えて行う「乙支演習」の準備報告会議を行った。韓悳洙(ハン・ドクス)首相は北朝鮮が朝鮮半島の安全保障に深刻な懸念を与えているとして、「今年は北の挑発と脅威に即時に対応できるよう実戦的な訓練を強化することに重点を置く」と強調した。

 乙支演習は全国の行政機関や公共機関など計約4000の機関から約58万人が参加する。年1回実施しており、今年は8月19〜22日に行う。

 韓氏は平時の行政体制を戦時体制に移行する訓練を行うとして、「昨年初めて実施した北核対応訓練を発展させ、『北核対応住民保護本部』を運営し、政府のネットワーク障害によるサイバー危機対応訓練を強化して実施する」との方針を示した。

 空襲を想定し、全国民が参加する「民防衛訓練」も行うという。

 乙支演習は、1968年1月に北朝鮮の武装ゲリラが青瓦台(当時の大統領府)を襲撃しようとソウルに侵入した事件を機に始まった。今年で56回目となる。

著作権者(c) 聯合ニュース. 無断転載・転用、AI学習および利用禁止