2022年6月29日、大分・別府市で起きた別府ひき逃げ事件で全国に重要指名手配されている八田與一(はった・よいち)容疑者。今月29日で事件から2年が経過するが、いまだ有力な手掛かりは得られていない。八田容疑者はどのように逃亡生活を送っているのか。元徳島県警警部の秋山博康氏が分析した。

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 八田容疑者の逃走生活について秋山氏は「犯行も身勝手、逃走中も身勝手な犯行をして、逃走していると思う。『相手が悪いから私は一生逃げ通してやる』というイメージでいるだろう」と推察した。また、八田容疑者本人が「重要指名手配になっているポスターも確認していると思う。だから変装、偽名、それで第三者に助けてもらいながら逃亡生活をしている」と分析。
 
 その上で、秋山氏は自身が過去に追った指名手配被疑者の逃走生活についても触れ、「私が11年間追った被疑者は、ヒモ生活で生活していた。それと変装、頭をツルツルにする、髭を生やす、痩せる、太る。そしてヒモ生活で外に出ない。サングラスなんかは30個くらい購入していた。(逃亡中の八田容疑者も)偽名、それと変装して逃亡生活をしていると思う」と語った。

 もし協力者がいた場合には、その協力者も罪に問われて逮捕される可能性があると指摘して「八田本人は偽名、そして住み込みで働く、そういう場所に潜伏している可能性が高い」と推測した。

 また、「八田容疑者は自殺しているのでは?」という噂については「生きている」と明言する。「絶対に逃げ通してやる、生きてやるという行動なので自殺するタマじゃない。必ず全国どこかで潜んでいる」と自身の考えを述べた。

 裏社会に詳しいジャーナリストの石原行雄氏は、リンゼイ・アン・ホーカーさんの殺害事件で全国を逃亡していた市橋達也受刑者を例に挙げて「市橋達也受刑者のような個人の場合というのは、背後関係がないという点では動きやすいとは思う。追っている者も警察だけ」と説明。また、個人で行動することのデメリットとして「支援がないということは、生活費を稼ぐとか、食事とかも自分で購入する。社会との接点が多いので、そういう意味では目撃証言から追い詰められやすい立場ではあると思う」と解説した。
 
 現在の八田容疑者の動きについては「市橋のようなパターンじゃないかと思う。別の人物の名前を装って、どこかで普通に社会生活をしている可能性が高いんじゃないか」と予測した。

 これまで全国からおよそ5000件の情報が寄せられているが、現時点で逮捕には至っていない。八田容疑者は身近に潜んでいる可能性があり、警察をはじめ遺族らは引き続き情報提供を求めている。

情報提供は別府警察署(0977-21-2131)まで。X(旧Twitter)の番組公式アカウント(@News_ABEMA)のダイレクトメッセージでも情報を募集している。

(『ABEMA的ニュースショー』より)

※この記事は、2024年5月2日に掲載した記事を再編集したものです。