フーシ派向けの部品か。

紅海の商船攻撃用か?

 アメリカ統合軍のひとつで中東地域を担当しているアメリカ中央軍は2024年1月16日、イエメンの反政府勢力であるフーシ派向けのミサイル部品などを押収したと発表しました。


不審船の拿捕を担当したネイビーシールズ(画像:アメリカ海軍)。

 ミサイルの部品は、2024年1月11日にアラビア海のソマリア沿岸付近航行する怪しい船舶を拿捕した際に押収されたそうで、フーシ派が使用する中距離弾道ミサイル(MRBM)や対艦巡航ミサイル(ASCM)の推進装置、誘導装置、弾頭、防空関連部品などが含まれていたそうです。

 アメリカ中央軍はイランからの供給とみており「イラン製の高性能弾道ミサイルおよび巡航ミサイル部品の初の押収となる。イエメンのフーシ派への直接的または間接的な武器の供給、販売・移転は国際法に違反する」とコメントしています。

 拿捕や船内への立ち入りは、海軍の特殊部隊であるネイビーシールズが行ったとみられています。船は拿捕された後、航行ができる安全な状態でないと判断され、14人の乗組員を拘束した後に沈められたようです。

 フーシ派はイランの支援を受け現在イスラエルと戦闘中であるパレスチナのガザ地区を実効支配するハマスの支持を表明しています。その支持を理由とし、紅海周辺を航行する民間船舶をイスラエルに向かう船であるとみなした場合、ミサイルや無人機で攻撃しています。