日常で取り入れやすい、米粉のレシピをご紹介します(写真:shironagasukujira/PIXTA)

『小麦粉、卵、乳製品なし!まいにち食べたい米粉のパン・おやつ・料理』を上梓した管理栄養士の鈴鹿梅子さんは、小麦粉を含む食事をほとんどとらなくなったことで、長年悩まされてきた体調不良はすっかり改善したといいます。また、米粉を使うことで、そのおいしさに魅了されたそうです。鈴鹿さんに米粉を使ったレシピを紹介してもらいました。

グルテンとは?

「お腹をよくこわす」「便秘がち」「生理痛がひどい」「倦怠感がある」「頭痛で悩んでいる」「集中できない」……そんな日々の不調の原因には、グルテンが関係していることがあるかもしれません。

そもそもグルテンとは、小麦にふくまれるたんぱく質の一種で小麦粉の場合、グルテニン、グリアジンという2種類のたんぱく質を水でこねるとグルテンになります。パンやうどんなど小麦粉で作られるものに粘りと弾力性があるのはグルテンのおかげです。

食べ物をおいしくする一方で、近年、体への悪影響の可能性も指摘されています。人によっては、グルテンが食欲増加の原因になったり、グルテン依存を引きおこしたりしているという指摘があり、小腸の炎症をひきおこしているともいわれています。

グルテンフリーとは、グルテンをふくまないという意味で、パンやうどんなど小麦粉製品を摂取しない食生活のことをさします。グルテンが原因で異常な免疫反応が引き起こされるセリアック病患者のための食事療法としてうまれましたが、最近は健康志向が高い方々も実践しています。

グルテンフリーの生活を実践することで下痢や便秘、お腹のはりなど腸のトラブルや、疲れにくくなる、イライラや頭痛が改善するなど体質面での効果以外にも、集中力が高まる、パフォーマンスがよくなるなどメンタル面においてもポジティブな影響があるといわれています。

無理なく始めるのがオススメ

注意したいのが、グルテンフリー=パンやパスタなどの小麦粉を避ければいいというわけではなく、しょうゆなどの調味料にも含まれているものがあること。大麦やライ麦など麦類にふくまれるグルテンに似たたんぱく質による交差抗原性(たんぱく質の構造が似ている場合、原因食物以外でも症状が誘発されること)を引き起こすこともあるといわれています。

どこまで厳密にグルテンフリーを実践するかは個人の体調や体質によると思うので、まずは自分が無理なく取り入れられる範囲から行ってみてはいかがでしょうか。

拙著より、日常で取り入れやすい米粉のレシピを紹介します。

■揚げ出し豆腐


(写真:『小麦粉、卵、乳製品なし!まいにち食べたい米粉のパン・おやつ・料理』)

お豆腐に米粉をまぶして少ない油で揚げただけなのに、料理屋さんの味になります。手軽にたんぱく質がとれるのもうれしいところです。

材料 [2人分]
もめん豆腐 … 1丁(350g)
米粉 … 適量
揚げ油 … 適量
トッピング
大根おろし … 適量
おろししょうが … 適量
小ねぎ(小口切り) … 適量
めんつゆ(アレルギー対応品)

作り方は簡単!

1、もめん豆腐は8等分に切る。


(写真:『小麦粉、卵、乳製品なし!まいにち食べたい米粉のパン・おやつ・料理』)

2、キッチンペーパーに包んで20〜30分ほど水きりをする。


(写真:『小麦粉、卵、乳製品なし!まいにち食べたい米粉のパン・おやつ・料理』)

3、米粉を豆腐全体にまぶす。


(写真:『小麦粉、卵、乳製品なし!まいにち食べたい米粉のパン・おやつ・料理』)

4、揚げ油を160-170℃に熱し、豆腐の表面がカリッとするまで揚げる。


(写真:『小麦粉、卵、乳製品なし!まいにち食べたい米粉のパン・おやつ・料理』)

5、盛りつけ

器に盛り、大根おろし、おろししょうがをのせ、小ねぎを散らしてめんつゆをかける。


(鈴鹿 梅子 : 管理栄養士/お米と米粉の料理研究家)