北九州記念に出走予定のママコチャ(c)netkeiba.com

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 サマースプリントシリーズの優勝を占う重要な位置にある第4戦。毎年、ほぼフルゲートで行われる真夏のハンデ戦らしく波乱含みの傾向が続いており、単勝1番人気馬は14連敗中だ。

 舞台となる小倉競馬場芝1200mコースは最後の直線に坂がないとはいえ、2コーナーのポケットからのスタートで緩い下り坂。昨年は例外的にBコースが使用されたが、今年はAコースに戻された。2月以来の開催で開幕2週目。それでも必要以上のハイラップとなれば逃げ、先行馬にとっては厳しいレースになるかもしれない。過去10年、トップハンデは【2-1-1-16】で3番人気以内馬は【2-5-4-19】。

 ◎ママコチャはエルフィンS2着でファンタジーS3着。ソダシの全妹だけに瞬発力タイプというよりも、長く良い脚を使うタイプのはずだが、前走は強かった。もともと堅実な馬とはいえ、やや力みながら走る馬だけにオープン級では1600mよりも1400mの方が良いのだろう。今回はデビュー以来初めてのスプリント戦で、しかもハイペースが予想される1戦。経験したことがないペースに戸惑い、なし崩しに脚を使わされなければ上位争いをしてくれることだろう。

 〇ストーンリッジは追い込みが武器。福島テレビオープン3着馬。デビュー2戦目のきさらぎ賞で2着し、3歳春はNHKマイルカップにも出走している。昨年6月に準オープン特別を勝ち上がったあと、オープンに上がり芝1200m戦に限れば【0-0-3-1】で、この中には今年2月の北九州短距離Sで勝ち馬と同タイム3着もある。展開の助けが必要なタイプだが、今回は前崩れが期待できそうなメンバー構成だ。

 ▲デュガは春シーズンを休養にあて、復帰後は2戦2勝。相模湖特別、バーデンバーデンカップに勝っている。もともとフェニックス賞をデビュー戦に選ぶほどの素質馬。そのフェニックス賞が0.5秒差3着で、続く小倉2歳Sは0.7秒差4着。以前はあふれるスピードを武器にする馬だがコントロールの難しいところがあり、成績が安定してこなかった。

 △モズメイメイはチューリップ賞、葵S優勝馬。前走は初めて経験するスプリント戦だったが抜群のスタートから主導権を握ると、そのまま後続を完封した。改めてスピード能力の高さを証明したような格好になった。激しい先行争いが予想されるが大外枠は逆に競馬がしやすいかもしれない。

 昨年の小倉2歳Sで目の覚めるような追い込みを見せた△ロンドンプラン、福島テレビオープン優勝の△スマートリアン、トップハンデでも能力に衰えがないことを示している△トゥラヴェスーラも押さえておきたい1頭だ。