昨年の小倉2歳Sを制したロンドンプラン(ユーザー提供:ねいたんさん)

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 昨年の小倉2歳Sを制したロンドンプラン(牡3、栗東・宮本博厩舎)が、北九州記念(3歳上・GIII・芝1200m)で約9カ月ぶりの実戦を迎える。

 ロンドンプランは父グレーターロンドン、母パッションローズ、母の父アフリートの血統。05年の全日本2歳優駿を制したグレイスティアラ、ダート中距離戦線で活躍したワンモアマイラインなどと同じく、名門・下河辺牧場で育まれてきたロイヤルコスマーに遡る牝系の出身となる。

 昨夏の小倉のデビュー戦は、3番手から抜け出して完勝し、続く小倉2歳Sはスプリント戦では致命的とも思える約3馬身の出遅れを喫したが、直線で馬群を突いて鮮やかな差し切り。新種牡馬だった父に産駒重賞初勝利を届けるとともに、この世代の短距離戦線を引っ張っていく存在になることを予感させた。しかし、秋の始動戦だった京王杯2歳Sで14着に敗れると、レース後に右後肢の骨折が判明し、長期休養を余儀なくされることとなった。ここまで3戦2勝。

 今回は約9カ月ぶりの実戦だけに楽ではないだろう。ただ、6月末から入念に乗り込まれ、2週前と1週前は松山騎手を背にCWコースでしっかりと追われている。決して“ひと叩き”の雰囲気ではない。小倉芝1200mも世代限定戦とはいえ、2戦2勝と相性良し。あとは古馬との力関係がカギだ。小倉2歳Sの出走馬はその後の成績が不振気味ではあるものの、そこは成長度に期待。スプリント界に新星誕生を告げる走りを見せてほしい。