玄関に収納スペースがあると、リビングまで片づく。そんな間取りの好例を紹介します。5か月前に2階建ての注文住宅を建てた日刊住まいライターは、玄関に個人ロッカーを設置。結果、家族がリビングに持ち込むものが減り、外出時の忘れものも激減しました。それ以外にもうれしい変化が!

散らかりがちな玄関に個人ロッカーを設置

筆者は、夫と子ども2人(小学3年生と6年生)の4人家族。5か月前に地元の工務店で、延床39坪の2階建の家を建てました。

 

新しい家では、散らかりがちな玄関を、いつもきれいにしておきたいと思って家づくりの計画を練りました。

具体的には、玄関土間から室内への動線を2つにすること。かつ、そのひとつは、家族用とし、個人のロッカーと手洗いを設置することでした。

そんなわけで、わが家では出入り口が来客用と家族用に分かれています。図面のように玄関ドアをあけると、正面に来客用入り口、右に入ると家族用の入り口が。家族用の入り口には、引き戸を設置しています。

 

家族用の入り口の引き戸を閉めてしまえば、収納の様子や土間に脱ぎ散らかしたままの靴が、客から見えない仕掛けに。

 

家族の入り口には、靴置き場と傘かけスペースが

家族用入り口に入ってすぐ右手には、靴を置く棚を取りつけています。家族4人のわが家は、1人4足でことたりるので、これで十分な容量です。

におい対策として、棚の上には消臭効果のあるシートを敷いています。棚の上に窓があり、換気することも可能。ちなみに窓のあけ閉めは、普段ロッカー(写真左側)に収納している折りたたみイスを使って行います。

棚の一部には、傘かけスペースも。これは、筆者がこだわったこと。せっかくの注文住宅なので、つくりつけの収納で傘を浮かせるようにしまいたかったのです。ここには、玄関の掃き掃除用のブラシも収納。

 

個人ロッカーが玄関にあると、リビングが片づく

家族用の玄関の壁には、個人ロッカーをつくりつけました。それは以下のことを実現したかったからです。

・個人のものを整理する
・個人のものの置き場所をつくり、リビングへ持ち込ませない・玄関スペースの整然化
・忘れもの防止
・子どもの散らかし防止
・学校用品の収納

以前住んでいた家では、帰宅後、玄関に自分のものを収納するスペースがありませんでした。そのため、帰宅の流れで、ものがそのままリビングに持ち込まれてしまうことに。いつも雑然としていました。

一方、この新しい家では、家族一人ひとりが自分のものを整理できます。玄関にロッカーがあるので、アウターやバッグ、帽子などをリビングに入る前に収納できるので、いつもリビングがすっきりとした印象に。

また、外出時に靴を履いたあと、ハンカチやティッシュ、マスクなどを忘れた場合でも、ここに置いておけば、すぐに取ることができます。

個人ロッカーのおかげで、帰宅後、すぐに帽子や上着を片づける習慣が、子どもたちに根づきました。

ロッカーのおかげで親も子どものものが管理しやすい

ほかにも個人ロッカーには、外出時に使用するアイテムや季節限定のアイテム(傘、帽子、手袋など)を収納しています。

さらに、子どもたちが小学校の長期休暇中に持ち帰る鍵盤ハーモニカ、習字、絵具、リコーダー、裁縫セット、お道具箱などの学校用品も、各自ロッカーのいちばん上に収納。

子どもだけでなく、親も管理しやすい場所に保管できるため、在庫チェックや掃除などもスムーズにできます。

玄関に個人ロッカーを設置したことで、最近うれしいことがありました。用事で朝8時に家に来た工務店の担当者から、「こんな早い時間なのに、リビングが片づいていてきれいですね」とほめられたのです。

個人のものが玄関におさまっているので、リビングは、とくに筆者が片づける必要もないまますっきり。これは以前の住まいでは、とても考えられない、うれしい変化です。

 

手洗い用に設置した洗面はイマイチ活用できてない

リビングに入る前に、手を洗う習慣がついたら…。そう思って、玄関ロッカー手前の土間スペースに多目的手洗いを設置しました。

しかし、子どもたちはロッカーに荷物を片づけると、そのまま部屋に入ってきてしまい、手洗いとしてはあまり機能していません。そのことは少し残念に思っています。

ただ、玄関の掃除にも使えるので、玄関の手洗い場はあってもよかったとは思います。

以上、わが家の玄関プランを紹介してきました。家族それぞれのロッカーをつくったことで、リビングがすっきり。それだけでなく、子どもが自主的に荷物を片づけたり、忘れものがなくなったりといった、うれしい効果がありました。わが家の玄関の間取り、参考になったらうれしいです。