仕事もできる書斎が欲しいけど、スペースがない。子どもを見守りながら家事がしたいが、LDKが散らかるのはイヤ。そんな夫婦が、家づくりで感じた悩みを解決すべく採用したのは「リビングにカウンターつきの小上がり和室」をつくること。2年前、地元工務店で家を建てた30代の日刊住まいライターが、その使い勝手を語ります。仕事や子どもの遊び場、リラックススペースなどとして大活躍!

夫婦の望みで生まれたカウンターつきの小上がり和室

筆者は妻と子ども2人(9歳と6歳)の4人家族。家づくりの際に、28社のハウスメーカーを見学。2年前に地元工務店で、2階建ての注文住宅を建てました。

わが家には筆者の書斎がありません。できれば欲しかったのですが、スペースの関係上で諦めました。ただ、書斎がなくても家族と同じ空間でいいので、趣味のブログを書けるパソコンスペースは、なんとかつくりたい思っていました。

また、妻からはキッチンで家事をしているときも、遊んでいる子どもたちを見守れるようにしたいという要望がありました。

そこでリビングに、カウンターつきの小上がり和室をつくることに。結果、このプランの使い勝手がとてもいいです。詳しく紹介していきましょう。

 

カウンターは掘りごたつ式に。書類用につり戸棚も!

小上がり和室は240×250cm。3畳弱の広さです。カウンターは幅240×奥行40cmで、掘り下げている床からの高さは73cmにしました。

カウンターの高さは、座ってパソコンの作業がしやすい高さを意識しました。

 

こちらは、カウンター上部の様子。書斎がない筆者の書類関係をしまう場所として、上部につり戸棚を造作しています。大きさは幅240×高さ45×奥行37cmです。たくさんの本や書類がしまえてとても便利です。

 

カウンターはテレワークや趣味に大活躍!

設置したカウンターは想定通り、かなり便利に利用できています。趣味のブログをやる際にはもちろんのこと、コロナ禍でのテレワークの場所にも活用できています。

 

コンセントは、足元の左右に設置しているので、数も使い勝手も問題なし。テレワークするときにデュアル画面にしても、電源がたりないなどの問題も起こりません。

窓に面したカウンターなので、仕事をしながら、ちょっと窓の外を眺めることも。コンパクトなカウンターなのに、とても開放感があります。長時間パソコン作業をして疲れたときは、庭や空を眺めてリフレッシュすることに。

また筆者が使っていないときは、子どもが折り紙やお絵かきをしたり、宿題をしたりするのにも活躍しています。

通常の和室に机を置いて…という使い方をしていたら、現状のような使い心地や開放感はなかったような気がします。

キッチンからしっかり見守れて妻も大満足!

こちらは1階の間取り図です。ご覧のようにキッチンにいても、小上がり和室が見える間取りになっています。

子ども部屋があるのは2階です。となると、大人が1階で家事をしている間、遊んでいる子どもの様子が見えないのがちょっと心配に。しかし、この小上がりスペースで遊んでいるなら、妻も安心です。

 

小上がり和室の高さを利用して、引き出し収納を造作しました。ここはオモチャを収納する場所です。

 

オモチャをしっかり収納できているので、2階の子ども部屋にオモチャをとりに行かすに遊べています。

妻は、料理をしたり洗濯物をたたんだりするときも、子どもの様子がわかるのでとてもいいと満足してくれています。

 

想定外の使い方でも大活躍、子どもの看病やお昼寝にも

家づくりの際は、想定していなかった使い方でも重宝しています。

たとえば、熱を出した子どもの看病をする場所として、利用することもあります。子どもたちが普段寝ているのは2階です。でも、小上がりの和室で寝かせておけば、様子をすぐに確認できます。病気のときも安心。

また、妻は子どもがいないときに、お昼寝したりするのにも使っているとのこと。筆者も土日、お酒を飲んで少しだけ横になりたいときなど、畳にそのまま寝転んで休んだりしています。畳にゴロンとするのも気持ちいいものです。

このように、ふたりの要望を合わせてつくったカウンターつきの小上がり和室は、とても役に立っています。家づくりでは、夫婦の意見がぶつかることがありました。でも、話し合ったおかげで、こんなうれしい答えにたどりつけたのだと思います。