夏バテに負けるな!管理栄養士が推すがっつりスタミナ料理

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夏の暑さにより「体がダルい」「食欲がない」などの症状が起きる夏バテ。さまざまなアクティビティがある季節なのに、体調を崩してしまうとせっかくの夏を楽しめません!

そこで今回は、管理栄養士の佐藤樹里さんに夏バテの予防法を聞くとともに、夏バテ対策におすすめの男性向けスタミナ料理のレシピを教えてもらいました。

 

<識者紹介>

管理栄養士:佐藤樹里さん

フィットネスクラブにて水泳インストラクター兼管理栄養士として勤務後、海外留学を経て独立。現在は、ライター業やダイエットサポート、メディア出演などを行う。チャーハンを食べながら8kg減量した経験を持つ“チャーハン栄養士”としても活動中。

どうして夏バテになるのか?

夏バテを起こす主な原因として挙げられるのが、「自律神経の乱れ」と「栄養不足」の2つです。

「人間の体は、暑さを感じると汗をかいて熱を放散し、体温を一定に保とうと自律神経で調整しています。夏になると、30℃以上の猛暑が続く暑い野外と、20℃ほどに設定された冷房のきいた部屋との移動を繰り返しますよね?この激しい温度差が自律神経に負担をかけてしまい、働きが乱れることで、体に熱がこもりやすくなりダルさにつながるのです。」(佐藤さん)

また自律神経の乱れは、夏バテ特有の症状である「食欲不振」にもつながります。

「『自律神経の乱れ』は、体のさまざまな部位に影響を与えます。『食欲不振』は、胃があまり働かなくなってしまうことが原因です。男性の場合は、『食欲不振』がゆえに食べやすい冷たい麺や炭酸水といった砂糖が多いものなど、炭水化物を過剰に摂取してしまいがち。これにより、栄養不足に陥ってさらに夏バテが重いものになってしまうという悪循環が生まれるんです。」(佐藤さん)

夏バテを予防するにはどんな食事を取れば良いのか?

夏バテを予防するには、栄養バランスの偏っていない適切な食事が大切です。

「暑い時期になると喉越しの良いそうめんや冷麺など冷たい麺類を食べる機会が多く、炭水化物に偏った食事になりがちです。夏バテを予防するためには、日常生活で不足してしまうことの多いタンパク質やビタミン・ミネラルといった栄養素を積極的に取り入れて、バランスの良い食事にするのが最も大切です。麺類だけではなく、サラダを食べるなど、野菜や果物を取り入れた食事を意識してみてくださいね。」(佐藤さん)

男性におすすめ濃い味がっつりスタミナ料理レシピ【3品】

今回は、管理栄養士としての視点から佐藤さんに夏バテ防止に効果のあるレシピを3つ提案していただきました。男性向けということで、濃いめの味付けでスタミナがつく料理ばかりです!

料理A:豚バラとにんにくの芽チャーハン

「豚バラには、ビタミンB1が豊富に含まれています。ビタミンB1は、糖質を体内でエネルギーに変えてくれるので、炭水化物を摂取する際に積極的に取り入れたいですね。

また、にんにくの芽はビタミンCに加え、“アリシン”と呼ばれるビタミンB1の吸収を助けてくれる成分が入っています。疲労回復の効果もあり、食欲増進にもつながる夏バテ防止レシピですね!」(佐藤さん)

【材料(1人分)】

ご飯 180g 豚バラ肉 50g にんにくの芽 2本(20g) 小ねぎ 1本 卵 1個 ごま油 小さじ1 鶏ガラスープの素(顆粒) 小さじ1 塩 少々 こしょう 少々 しょうゆ 小さじ1

【作り方】

豚バラ肉は1.5cm幅に切る。にんにくの芽は3mm幅に切り、ねぎはみじん切りにする。 フライパンにサラダ油を入れて熱し、豚バラ肉を炒め、火が通ったらにんにくの芽を加えてさらに炒める。 具材に火が通ったらフライパンの端に寄せ、空いたスペースに溶いた卵を流し入れる。軽く卵を混ぜ、半熟程度になったら卵の上にご飯を入れ、具材と一緒に全体を一気に混ぜ合わせる。 鶏ガラスープの素、塩こしょうで味付けをし、しょうゆを入れてから混ぜ、最後にごま油で香りをつけてひと混ぜしたら完成。

 

料理B:鶏肉とアスパラのレモン炒め

「夏の料理に欠かせないのがレモン!さっぱりとして食べやすいだけでなく、ビタミンCやクエン酸が豊富に含まれているため、疲労回復の効果が見込めます。

また、アスパラに含まれている“アスパラギン酸”にも疲労回復やスタミナ増強の効果があり、レモンとの相乗効果で夏バテ対策に効果的です。

味も濃いめに設定してありますので、お酒のおつまみとしても活躍してくれるでしょう。」(佐藤さん)

【材料(1人分)】

鶏もも肉 100g アスパラ 3本 (a)鶏ガラスープの素(顆粒) 小さじ1/2 (a)レモン汁 小さじ1 (a)にんにくチューブ 3cm オリーブオイル 小さじ1 酒 大さじ1 塩 少々 飾り用レモン 適量

【作り方】

一口大に切った鶏もも肉をジッパーに入れ、(a)を加えてもみ込む。 下処理したアスパラは3cm幅の斜め切りにする。 フライパンにオリーブオイルを引き、鶏もも肉を炒める。 酒を入れて蓋をし、鶏もも肉に火が通るまで蒸し焼きをする。 火が通ったらアスパラを加え、塩で味を調える。 お皿に盛り、スライスしたレモンを添えたら完成。

 

料理C:牛肉ニラチャプチェ

「このレシピのポイントはニラ!ニラは食欲増進効果があるうえに、“アリシン”がビタミンB1の吸収を高めてくれます。

また、牛肉はタンパク質に加えてビタミンB12も入っているので貧血の一種である、巨赤芽球性貧血(きょせきがきゅうせいひんけつ)※の対策にも効果的。

さまざまな栄養素がたっぷり含まれている卵を最後に乗せることで、夏バテ予防にもばっちりです!」(佐藤さん)

※巨赤芽球性貧血…ビタミンB12もしくは葉酸の不足によって生じる貧血。

【材料(1人分)】

韓国春雨 40g 牛肉 150g ニラ 1/3束 たまねぎ 1/4個 にんじん 1/5本 (a)しょうゆ 大さじ1 (a)砂糖 小さじ2 (a)酒 大さじ1 (a)オイスターソース 小さじ2 (a)にんにくチューブ 3cm コチュジャン 大さじ1/2 ごま油 大さじ1 卵黄 1個

【作り方】

牛肉は一口大に切り、(a)の調味料を入れてもみ込んでおく。にんじんは細切り、たまねぎは薄切り、ニラは3~4cmの長さに切っておく。春雨はゆでて水を切り、適当な長さに切っておく。 フライパンにごま油を入れ、①の牛肉・にんじん・たまねぎを炒める。 牛肉に火が通り、水分がなくなってきたら中火にし、ニラを加えて炒める。 ニラがしんなりしたらお皿に盛って、中央に卵黄を乗せたら完成。

夏は栄養バランスの乱れに注意!

今回教えていただいたレシピを活用するほか、より意識したいのが「栄養バランス」だと佐藤さんは話します。

「男性の方は、女性に比べて夏に食欲がなくなるという傾向は少ない気がします。しかし、冷たい麺などを食べがちで栄養バランスの乱れが気になるところ。

サラダとはいかなくとも、今回紹介している、チャプチェやエスニック丼(女性用記事にて紹介)のような料理でも良いので野菜を取り入れて、バランス良く栄養を摂取することを忘れないでくださいね。」(佐藤さん)

 

撮影/我妻慶一
文/マイヒーロー
編集/GetNavi web

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