来季注目のサッカー界の「ドラ１」級選手を紹介。「日本の未来」「海外行き」「高校ナンバーワン」などの強者たち
サッカー界では、来シーズンプロ入りする選手たちが続々と発表されている。Ｊリーグほかのプロ入りが内定、確実視されている高校生＆大学生のプレーヤーから、とくにその活躍が注目される「ドラ１」級の選手たちを紹介する。
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飯田雅浩 photo by JUFA/REIKO IIJIMA
飯田雅浩（GK／国士舘大学→東京ヴェルディ）
的確なコーチングと強いリーダーシップで、圧倒的な存在感を放つ。シュートストップの確かさに定評があり、ピンチには前に出ることも厭わない。"華"のあるキーパーだ。
青森山田高時代は日本一を経験。国士舘大学ではなかなかスタメンに定着できない時期もあったが、「試合に出られない時に何をすべきか学んだ」と成長の糧に。PK戦では相手のシュートを止めるだけではなく、キックの巧さを買われて５人目のキッカーを務めることもある。
春名竜聖 photo by Tsuchiya Masashi
春名竜聖（GK／セレッソ大阪Ｕ−18→未定）
Ｕ−15から継続して年代別日本代表に選ばれ続けている桜の守護神は、あらゆるパラメーターの数値が高い総合型ゴールキーパー。この夏のクラブユース選手権では好守を連発し、チームの日本一に貢献した。
自ら語る特徴は「ロングフィードとゴールを奪われないという気持ちを前面に出すこと」。今シーズンはアシストを真剣に狙うと宣言し、パントキックに磨きを掛けている。本人はプロ志向が強いが、柔らかい口調のなかにも、しっかりと自身の想いを言葉にできる性格はたしかにプロ向きだ。
山粼大地 photo by JUFA/REIKO IIJIMA
山粼大地（DF／順天堂大学→サンフレッチェ広島）
現代のDFに求められている要素をすべて兼ね備え、高いポテンシャルを持つセンターバック（CB）。１対１に強く、184cmの長身を武器に、空中戦では圧倒的な強さを見せる。一方でカバーリング、攻守の切り替えの判断力にも優れる。長短を織り交ぜた正確なキックを自在に操り、攻撃の起点となることも。
高校・大学世代を通じて高い評価を得てきたDFのひとりで、世代別代表にもたびたび招集されている。クレバーかつ粘り強い守備で最終ラインを守る。
高井幸大 photo by Tsuchiya Masashi
高井幸大（DF／川崎フロンターレＵ−18→川崎フロンターレ）
既に今年２月にプロ契約を締結している、川崎フロンターレ期待のハイタワー。基本的にはトップチームで活動しており、４月にはACLで公式戦デビューを果たしている。192cmを誇る体躯を生かした空中戦の高さはもちろん、足元の技術も水準以上。
Ｕ−18日本代表として臨んだ８月のSBSカップで、193cmのヴァン・イヤーデン・ショーン（横浜FCユース）と組んだ"190cm超えのCBコンビ"は日本の新たな未来を感じさせた。
行徳瑛 photo by Morita Masayoshi
行徳瑛（DF／静岡学園高校→名古屋グランパス）
父は名古屋グランパスの前身・トヨタ自動車でプレーし、引退後はFC岐阜で監督を務めた浩二氏。父よりも大きい185cmの身長を誇り、静岡学園中時代から将来を有望視されてきたCBだ。
競り合いの強さとともに目を引くのが、足元の技術。ビルドアップの起点として機能するだけでなく、左右両足から繰り出す正確なロングフィードで得点に直結する働きも多い。主将を務める今年は精神的にも逞しさが増しており、来季から加入する名古屋でも期待値は大きい。
オナイウ情滋 photo by JUFA/REIKO IIJIMA
オナイウ情滋（MF／新潟医療福祉大学→ベガルタ仙台）
関東でも関西でもない、北信越リーグからプロ入りを果たしたサイドアタッカー。兄はトゥールーズでプレーするオナイウ阿道。だが兄とは外見もプレーもまったく違う。右サイドを主戦場とし、50ｍ５秒台の快足でチャンスを演出。１対１の駆け引きでは、独特のリズムとフィジカルの強さで相手を抜き去る。
この１年で課題のキック、クロスの質も向上し、まだ"伸びしろ"が期待できる。いわゆる"陽キャ"でムードメーカーとしても活躍。
福井太智 photo by Morita Masayoshi
福井太智（MF／サガン鳥栖Ｕ−18→バイエルン�供�
昨年は鳥栖史上最年少の16歳７カ月でプロデビュー。今年３月にはひと足早くプロ契約を結び、年明けからはバイエルン�兇鵬弾�する実力者だ。
場面に適した必要なプレーができる技術と判断の高さが目を引くプレーメーカーだが、サイドハーフで起用される機会が多かった昨年は「怖い選手になりたい」と口にし、得点への関与も増えた。
いわゆるうまい選手でありながらも、ハードワークを厭わない現代サッカーに向いた選手で、ドイツでの活躍も十分に期待できる。
荒井悠汰 photo by Tsuchiya Masashi
荒井悠汰（MF／昌平高校→FC東京）
高井同様に今年の２月にはFC東京への加入が内定していた、高校年代屈指のレフティ。今シーズンはルヴァンカップでもスタメン出場を含む３試合でプレーしており、ひと足先にプロの空気を体感している。
ストロングポイントは右サイドで縦にも運べ、中にも潜れる、強い体幹を生かした迫力満点の突破力。入学直後から年上の選手たちをはじき飛ばすようなドリブルを繰り返してきた。さらに、今年になってからは、大事な試合でのゴールを記録する回数も増加。勝負強さにも磨きが掛かっている。
木村勇大 photo by Morita Masayoshi
木村勇大（FW／関西学院大学→京都サンガF.C.)
特別指定選手として８試合に出場し、ルヴァンカップではゴールもマーク。９月にはＵ−21日本代表として初めて日の丸も背負った注目のストライカーだ。
恵まれた体格を活かして前線で時間を作るだけでなく、スピードを活かした仕掛けも可能で、「Ｊでも前を向いて仕掛けたらシュートまで持って行ける場面は何回もあった」と自信をのぞかせる。
「来年は新人で２ケタ獲るのが目標。大卒新人で２ケタ獲ると、これから世界を狙うという意味でも、インパクトがあるはず」と意気込む。
熊田直紀 photo by Tsuchiya Masashi
熊田直紀（FW／FC東京Ｕ−18→FC東京）
その秘めているポテンシャルは底知れない。183cm、79kgという立派な体格が目を引くが、最大の武器は左足から繰り出す一撃必殺のシュート。とんでもなく豪快なオーバーヘッドを叩き込んだかと思えば、テクニカルな軌道でネットを揺らすことも。ゴールを奪ってもクールに決める様子も頼もしい。
FC東京のアカデミーを長年指導しているスタッフも「あの才能は歴代で有数」と評しており、昇格が決まったトップチームでいきなりブレイクする可能性も十分だ。
福田師王 photo by Morita Masayoshi
福田師王（FW／神村学園→未定)
10チーム近いＪクラブが獲得に動き、ドイツ、オランダの名門クラブへの練習参加も噂される、名実ともに高体連ナンバーワンストライカーだ。
入学当初はゴール前の抜け出しと得点感覚に優れたボックスタイプの選手という印象が強かったが、「毎日壁とぶつかっている」と表現するように目の前の課題をひとつひとつ乗り越えながら成長。肉体的に強くなった現在は、競り合いやポストプレーでも相手を圧倒し続ける。
プレーとともに彼がどんな進路選択をするのか注目が集まる。
