アトレティコ、1点が遠くホームでスコアレス…クラブ・ブルッヘは突破が決定的に

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 チャンピオンズリーグ(CL)・グループB第4節が12日に行われ、アトレティコ・マドリード(スペイン)とクラブ・ブルッヘ(ベルギー)が対戦した。

 今シーズンのラ・リーガで、アトレティコ・マドリードは8試合を終えた段階で5勝1分2敗。現在4位とまずまずのスタートとなっている。対照的に、CLでは波に乗り切れていない。9月7日に行われたポルト(ポルトガル)との初戦では、後半アディショナルタイムの2得点で劇的勝利を飾ったものの、その後は2連敗。決勝トーナメントに進むためには、3連敗はなんとしても避けなければならない。一方、クラブ・ブルッヘはジュピラー・プロ・リーグでこそ首位のアントワープに勝ち点差「8」をつけられて3位に甘んじているが、CLではここまで3連勝と絶好のスタートを切った。1週間前のアトレティコ・マドリードとの対戦ではホームで2−0と完封勝利を遂げており、グループ突破に王手をかけている。

 アトレティコ・マドリードは直近のラ・リーガ第8節ジローナ戦(◯2−1)からスターティングメンバーを4名変更。ヘイニウド・マンダーヴァ、ジョフレイ・コンドグビア、トマ・レマル、サウール・ニゲスが先発に名を連ねた。最前線はアンヘル・コレアとアントワーヌ・グリーズマンのコンビとなっている。一方、クラブ・ブルッヘは直近のジュピラー・プロ・リーグでターンオーバーを敢行しており、1週間前のアトレティコ・マドリード戦からスタメンの変更はわずか1名のみとなった。

 この試合最初のチャンスを作ったのはクラブ・ブルッヘ。4分、右サイドのスルーパスに反応したアンドレアス・スコフ・オルセンがマイナスに折り返すと、ボックス内で前を向いたカマル・ソワーが左足でシュート。この一撃はゴール左に外れた。対するアトレティコ・マドリードは20分、ホセ・マリア・ヒメネスからの縦パスをグリーズマンが落とすと、コレアがワンツーで中央を前進。ボックス内のコケを使ってペナルティエリアに侵入し、左足で狙ったものの、シュートは枠を捉えられない。

 徐々に流れを取り戻したアトレティコ・マドリードは26分、左サイド高い位置でレマルからのパスを受けたサウールがアーリークロスを送ると、走り込んできたグリーズマンが強烈なヘディングシュート。これはGKシモン・ミニョレのファインセーブに阻まれる。

 クラブ・ブルッヘは41分、カウンターから加速したスコフ・オルセンが独力でボールを持ち運び、駆け上がってきたタジョン・ブキャナンを使う。切り返しを試みた際に倒れて1度はPKが与えられたものの、VARでホルヘ・モリーナの足を踏んでいたことが確認され、PKは取り消しに。ブキャナンにはイエローカードが提示された。前半はこのまま終了する。

 後半開始早々、アトレティコ・マドリードにビッグチャンスが到来する。右サイドで高い位置をとったモリーナがクロスボールを送ると、ファーサイドに流れたボールにグリーズマンが反応。左足から放たれた強烈な一撃はGKミニョレに弾かれたが、こぼれ球をコレアが押し込む。ゴールネットを揺らしたが、コレアのポジションがオフサイドだったため得点は認められず。

 続く49分にはコケからの浮き球スルーパスにグリーズマンが抜け出すと、胸トラップからループシュートを狙う。このシュートは再びGKミニョレに防がれ、こぼれ球をコレアが狙ったが、枠を外れてしまった。

 その後もアトレティコ・マドリードが攻め立てるも、クラブ・ブルッヘはGKミニョレを中心に集中を切らさず、得点を許さない。アルバロ・モラタ、マテウス・クーニャ、ヤニック・カラスコ、ロドリゴ・デ・パウルらを投入して攻撃の活性化を図ったものの、最後まで1点が遠い。88分には右コーナーキックからモラタがチャンスを迎えたが、シュートはGKミニョレに阻まれた。

 最終的にアトレティコ・マドリードは合計20本ものシュートを放ったものの、試合はこのままスコアレスドローで終了。アトレティコ・マドリードは勝ち点を「4」に伸ばすにとどまった。一方、敵地でしっかりと勝ち点「1」を拾ったクラブ・ブルッヘは、この後行われるレヴァークーゼンとポルトの一戦でどちらかが勝利した場合は2位以上が確定し、決勝トーナメントへの切符を掴むことができる。

 次節は26日に行われ、アトレティコ・マドリードは再び本拠地でレヴァークーゼン(ドイツ)と対戦する。一方、クラブ・ブルッヘはホームに戻り、ポルトとの一戦に臨む予定だ

【スコア】
アトレティコ・マドリード 0−0 クラブ・ブルッヘ

【得点者】
なし