チームラボ「不可逆の世界」
©チームラボアート集団の「チームラボ」が、新作「不可逆の世界」(The World of Irreversible Change)を発表した。“修復不可の作品”で、鑑賞者が作品に触れると、2度と元の状態を見られなくなる仕組みを盛り込んだ作品。スイス・バーゼルの「アート・バーゼル2022」で、2022年6月16日(木)から6月19日(日)まで展示されている。本作は、現実世界と同じ時間の流れの中で、朝が訪れて夜が始まり、季節が移り変わるデジタルアート作品。その中では、さまざまな物語が加わりながら、日々の“人々の営み”が恒久的に続いていく。作品世界は、鑑賞者のふるまいの影響を受けることが大きな特徴。鑑賞者が作品に触れると、近くの者同士が争いを始め、その争いはやがて町全体に広がって火に包まれる。そして、炎は1年以上続き、人々は死に絶え、町は焼き尽くされてしまう。誰1人いなくなった荒廃した町にも日は昇って沈み、数カ月後には焼け跡に新しい草花が芽吹いて、以前とは違ったかたちでの日々が続いていく。この作品では、世界が1度燃え始めると、燃える前の状態はもう2度と見ることができない。鑑賞者がその結果の“当事者”となる仕組みの示唆に富んだ試みだ。YouTubeのチームラボ公式チャンネルでは、本作の紹介動画も公開されている。鑑賞者が作品に触れると、作品内で争いが始まり、2度と元の世界を見られなくなる
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2022/06/16