【着るSDGs】“バナナから作った服”はサステナブルでパリでも話題の秀逸デザイン♪おしゃれだから欲しい♡
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年間約10億トンも廃棄される、バナナの茎から生地作りを
世界中で食べられている身近な果物バナナは、フィリピンやエクアドルなどの熱帯、亜熱帯地域で栽培されています。日本で流通しているバナナも一部の国産バナナを除き、ほとんどがそれらの地域から輸入されたもの。わたしがふだんスーパーで買っているのも、フィリピン産です。余談ですが、バナナのスムージーが大好きなのでよく買っています（笑）。
画像：photoAC
よく食べている果物なのに、実はバナナのことを全然知らなかったのですが…。
バナナは、とても生命力の強い植物らしいです。
実を収穫してしばらくすると、残されている茎の間から新しい芽が伸びてきて、3～6か月後にはまた実を結ぶんですって。
そこで農家の人たちは、おいしいバナナを実らせるため、新芽だけ残して収穫を終えた茎は伐採してしまいます。
肥料になる一部を除いて捨てられるバナナの茎の量は、世界中合わせてなんと年間10億トンにもなるとか！
10億トンって…想像できない～！（笑）
結局、その量が多すぎて処理が追い付かず、現地のバナナ農園では野積みのまま放置されるケースも少なくないよう。
すると腐敗が原因で悪臭が問題になったり、土壌や地下水が汚染されるなどの問題が多発。
かといって焼却処分するとなれば、発生するのがCO2（二酸化炭素）。このCO2の濃度が増加すれば、地球温暖化を加速させてしまうことに…。
この八方塞がりだった問題を解決するため、廃棄される予定のバナナの茎を繊維として再活用しようと研究が進められました。
そうして生まれたのが、バナナクロス。バナナの茎の繊維を原料とする生地です。
本来捨てられるはずだったバナナの茎から生地を織り、そこから服を作る。
地球環境保護につながる、素晴らしいプロジェクトですよね！
どうやって作られているの？
実際、バナナの茎からどのようにしてお洋服が作られるのでしょう？
作業行程は、下記の図の通り♪
画像：東京サントリーサンゴリアス
バナナは種類によって特徴があり、水分率や硬さなども異なります。
全ての種類が繊維に適しているわけではないので、開発に携わったMNインターファッションでは、理想的なバナナ繊維を求めてさまざまな種類を試したそうです。
その結果、ようやくたどり着いたのはフィリピンで食用のために栽培されている一種でした。
今のところ生地にできるバナナはまだ一種類しかないそうですが、これから増えていくかもしれませんね！
さらに、適したバナナを見つけてからも、繊維にするため繊細な作業が続きます。
バナナの茎はタケノコのような層になっていて、繊維となるのは外皮3層を取り除いた水分量が多くてやわらかい部分。
その白い茎の皮を剥いて剥皮機にかけ、細かい繊維状にしたら天日で乾燥させます。
その工程まではフィリピンで行い、紡績は日本で行なっているそうです。
バナナクロスの肌触りや着心地が気になる！
バナナの繊維は短く、単独では非常に弱い糸となってしまうため、バナナ100％で糸を作るのは、現実的に難しいそう。
そのためコットンを70％混ぜることで生地として成り立つ丈夫な糸を開発、バナナクロスが誕生したんですって。
ちなみに、このバナナ繊維を使った生地はリネンに似ていて、サラッとドライな肌触りが特徴。
カジュアルなアイテムに適しているので、現在のお洋服のラインナップは、Tシャツやジーンズなどが中心だそうです。
さあ、ここでいよいよお待ちかね！
展示会で見てきた、お洋服たちの登場です♪
デニムジャケット、デニムフリルスカート。かなりイケてますね！ 素材はデニムそのもの。
実はこちら、パリでも展示されて、そのステキなデザインが話題になったとか。うん、確かに手の込んだ”いい仕事”してますね。
スリッポンやルームシューズ
どれも本当にかわいくておしゃれで、ほしくなってしまいました！
着心地もよさそうでしたよ♪
特に、最後のスニーカーからチラッとバナナモチーフが見えるソックスとか、絶対にかわいい！
これを見せつつ、友達に「この服、バナナで出来てるんだ～」と言いたい…なんて思いました（笑）。
SNSでは、すでに話題になっているとのことで、これから増えていくアイテムにも注目です♪
