※この記事は2011年09月06日にBLOGOSで公開されたものです

CNNのウェブ版が、中国政府の管理下にある軍事関連企業数社がカダフィ派への武器売却を示す機密書類が発見され、現リビア国民評議会のメンバーでもあるモハンマド・サイーフ氏が「事実」だと認めたことを報じている。【翻訳：清水泰輔（BLOGOS編集部）】

・China denies report, says it did not sell weapons to Libya-CNN.com

トリポリのゴミの中から機密書類発見


詳しく記事を見ていこう。
トリポリ-リビア(CNN)--中国がカダフィ政権末期にムアンマル・カダフィー氏に貯蔵してあった武器の売却を示す機密書類は”事実”と今週の月曜日に現リビア暫定政権のメンバーからCNNに伝えた。

この告発はカナダの新聞社であるグローブ&メール社のレポートが中国政府の管理下に置かれている幾つかの軍事関連企業が2億ドルに相当する武器をカダフィーに売却をする準備をしていたことを暴露し、武器売却を禁止することを定めた国連決議に違反していると指摘している。

グローブ&メール社は「記者の一人がアラビア語で書かれた機密書類をカダフィーに最も忠誠を誓った支持者たちが住むトリポリにあるバブ・アカラと呼ばれる地区のゴミの山から発見された」と報じている。
それに対し、中国側の反応は
中国政府は「国連安全保障理事会のカダフィー政権への武器の輸出を禁止する決議は厳密に実施している」として告発の内容を否定した。

「カダフィー政権は7月に中国政府官庁の知識もないままに中国企業に関連する何人かの個人と話し合いを持つために人を送った」と中国外交部のスポークスマンであるジン・ユ氏はCNNに語った。
しかし、
リビア国民評議会のメンバーでもあるモハンマド・サイーフ氏は「リビアの新しい指導者たちはその機密書類を見たことがある」と述べた上で、「この取引は本物で我々は公式の機密文書に目を通している」と語った。更にサイーフ氏は「機密書類は中国政府の関係者によって署名され、それは銃とミサイルを迅速に取引を行う為にアルジェリアを経由してリビアに持込まれる旨が書かれていた。」と付け加えた。

４ページのメモにはカダフィー政権の治安局が７月１６日に北京で４つの中国の国営軍事産業企業と会合を持つための旅程が詳細に記されているとグローブ&メール社は伝えた。
豊富な資金力を持っているカダフィ派は、中国の「死の商人」へコンタクトを取り、国連安全保障理事会で禁止された武器輸出を実現させようとしたのだろうか。